博士人材が切り拓く未来~北海道大学理事×富士通CHRO対談~

2026年4月15日

AIやデジタル技術の進展により、社会や企業を取り巻く環境は急速に変化しています。
正解のない課題が増え、従来の延長線上では解決できないテーマに向き合う場面も少なくありません。
こうした時代において、改めて注目されているのが博士人材の活躍です。
本対談では、北海道大学 理事 山本 文彦氏と富士通 CHRO 平松 浩樹が、「博士人材の活躍推進」をテーマに、大学と企業それぞれの立場から意見を交わしました。

今、なぜ博士人材が求められているのか

山本:
博士というと、以前はアカデミアに残って大学の教員を目指すルートというイメージが一般的だったと思います。ただ、最近は社会の変化が非常に激しく、複雑な社会問題も次々と起きています。現代社会では、単に知識を持っているだけでなく、問題を分析し、どの方向に進むべきかを議論できる人材が必要とされているのではないでしょうか。

平松:
企業の立場から見ても、その点は強く感じます。富士通はテクノロジーカンパニーとして、イノベーションによる社会課題の解決を存在意義としており、新しい価値を生み出すことやテクノロジーを社会実装していくことが、これまで以上に求められています。そうした中で、やはり博士人材は、正解がない中でも様々なことに好奇心を持って良い問いを立て、周りを巻き込みながら課題解決をしていく能力が非常に優れているように思います。

山本:
博士課程では、研究を通じてまさにそういった力が培われます。だからこそ、大学は博士人材をきちんと育成して、アカデミア以外の様々な分野に輩出していくことで社会に貢献できると思っています。

北海道大学 理事 山本 文彦 氏
北海道大学 理事 山本 文彦 氏

「専門外では活躍できない」という思い込みを打ち破る

平松:
富士通には現在450名ほどの博士人材が在籍していますが、R&D領域以外でもコーポレートやコンサルティングなど専門領域と違うところでも数多くの人材が活躍しています。

山本:
一方で、特に文系博士は「自分の力を生かせる就職先はほとんどない」と考えてしまう学生が多いのが現状です。大学と企業の双方が、博士人材をどこか枠の中に閉じ込めてきた面もあるのではないかと思います。

平松:
たしかに企業側には「博士に専門領域以外の仕事をさせてはいけないのではないか」といった思い込みがあるように感じます。そういった思い込みを打破するためにも、何らかの専門性を極めたという点以外の、汎用的なコンピテンシーやスキルを可視化すること、そして博士人材自身がそうした能力において自分は高いレベルなのだと自信を持って言えるようにしてあげることが、今後重要になるのではないでしょうか。

山本:
学内で博士人材を体系的に考える中でたどり着いたのは、分野の壁を越えて、様々な関心に従って学ぶことができる人、そして多様な人たちと協働することができる人、という人材像です。研究を通じて、そういった能力は自然と身についているのだろうとは思いますが、それをもう少し可視化させていきたいと考えています。

富士通株式会社 取締役執行役員専務 CHRO 平松 浩樹
富士通株式会社 取締役執行役員専務 CHRO 平松 浩樹

産学連携で広がる、博士人材の可能性

Loading component...

Loading component...

関連情報

編集部おすすめ!

Loading component...

Loading component...

Loading component...

編集部おすすめ!

Loading component...

Loading component...

Loading component...

Loading component...

Loading component...