DXを「自分ごと」として捉えるためのアプローチ~現場変革のカギを握るDX推進責任者、リーダー向けDX人財育成~

人財育成に携わった方との集合写真

2024年6月6日

不確実性が高まるVUCA時代を生き抜くため、DX(デジタルトランスフォーメーション)は重要な戦略です。しかし、多くの企業がDXに取り組みながらも、その進展に難しさを感じています。原因の上位に挙がるのが、DXを推進できる人財の不足です。

真のDXを実現するには、社員一人ひとりが自らDXについて考え、主体的に取り組む組織を実現する必要があります。富士通は、お客様のビジネスパートナー・DXパートナーとして組織変革をサポートするべく、「DX人財育成プログラム」を開発。各事業部門を主体としたDXへの取り組みに課題を感じている株式会社ひろぎんホールディングスに提供しました。

「バックキャストでDXを考える」重要性や、プログラムを実施した先に目指す未来について、株式会社ひろぎんホールディングス 石原氏、飯田氏、富士通で教育プログラムを設計・提供する岨下 見和子、前田 真太郎、ビジネスプロデューサーの家本 拓実に話を聞きました。

DXへ主体的に取り組む組織に必要な人財育成とは

変化が激しく、将来の予測が困難な現代社会。「VUCA時代」を生き抜くために、企業において、事業のさらなる高度化・多角化を優先する必要性が増しています。事業の変革を実現するには、デジタル技術の活用が有効な手段のひとつです。

しかし、当然ながら新しい技術を導入しただけで変革が実現できるわけではありません。企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)の障壁となっているのが、人財育成です。
総務省が公開した「令和5年版 情報通信白書」(注1)によれば、デジタル化を進める上での課題・障壁として「人財不足」を挙げる企業が最も多く、諸外国の企業に比べてデジタル人財が不足していることを指摘しています。また、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公開した「DX白書2023」(注2)によると、DXを推進する人財の「量」と「質」について、「大幅に不足している」と回答した日本企業は増加しています。このことから、企業のDX戦略を推進する上で、人財の確保・育成は重要な課題となっていることがわかります。

企業が真のDXを遂げるには、経営層やIT部門の担当者だけでなく、社員一人ひとりがDXを「自分ごと」として捉えることが必要です。そして、業務を深く理解している現場担当者がリーダーとなり、全員が主体的にDXへ取り組む組織を作り上げることが求められています。DXを表面的な業務改善で終わらせないために、人財育成という観点からの取り組みが急務となっています。

業界に先駆けDXを推進してきたひろぎんHDが抱える、人財育成の課題

厳格な規制やセキュリティ要件に対応しながらも、多くの企業がDXへの取り組みを積極的に進めている、金融業界。株式会社ひろぎんホールディングス(以下、ひろぎんHD)もそのひとつです。
2016年8月に、DX 統括部の前身となる新事業開発推進室を開設し、業界に先駆けてDXへの取り組みを開始しています。
DXを推進するための組織体制として、各社事業部門および各部室課に、DXを取り入れた戦略の策定や、組織内へのDX戦略の周知、マインドの醸成を担う人財をキーマンとして任命しています。

――DX推進にあたり、どのような課題がありますか。

石原 氏:当社グループは地域総合サービスグループとして、金融・非金融の垣根を越えた新規ビジネス創出から、足元のプロセス変革や改善まで、幅広くDXを展開することが求められています。しかし、DXを推進する人財の育成が追いついていないことに課題を感じています。

DXの位置づけや取り組み、組織体制、役割に至るまで、変革の試行錯誤を繰り返しましたが、具体的な施策の企画・立ち上げが進まない状況にありました。主な原因として、DXを推進するにあたり、各事業部門や経営層との「共通認識を形成するための基準」がなかったことが挙げられます。そこで、経済産業省が定める「デジタルガバナンス・コード」や、IPAが定める「DX推進指標」といった公的な基準を活用し、新たなデジタル戦略として3つの取り組み領域とそれらを推進する上で基盤となる4つの基盤整備項目を定義しました。

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ありたい姿を目指して、バックキャストでDXを考える

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  • (注5)デジタルスキル標準:経済産業省と独立行政法人情報処理推進機構が策定した、DX時代における人財像を定めた指針。

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DXを当たり前に取り入れ、自走する組織を実現する

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