みずほフィナンシャルグループ、「MINORI」リニューアルに挑むモダナイゼーションの「最後のチャンス」を生かせるか。ITによるビジネス変革と人的資本経営を両輪で進める

富士通 代表取締役社長 時田 隆仁(左)と みずほフィナンシャルグループ 取締役 兼 執行役 グループCIO 金澤 光洋 氏(右)

Article | 2024年11月8日

ITの役割が、ビジネスを支えるツールからビジネスを変える推進力へと大きく変化している中、テクノロジーでビジネスプロセスを変革し、ベストプラクティスを採用することで競争力を強化しようとする企業が増えている。みずほフィナンシャルグループは、中期経営計画で経営基盤強化に向けたIT改革を大きく打ち出し、全社、全組織を挙げて取り組んでいる。取締役兼執行役グループCIOの金澤光洋氏と富士通代表取締役社長の時田隆仁が、IT改革のトレンドとモダナイゼーションの意義について語り合った。
(聞き手:日経BP 総合研究所 フェロー 桔梗原富夫)
注:所属、役職名は取材当時のものです。

株式会社みずほフィナンシャルグループ

業種:金融
本店所在地:東京都千代田区大手町1丁目5番5号(大手町タワ-)

「テクノロジーでビジネスを変える」
というマインドセットが必要

金澤:銀行業界にも、変革の大きな波が来ています。ビジネスを迅速に見直していかなければ時代の変化に追従できず、お客様のニーズにも応えられなくなるという危機感を持っています。

そこで、当社の新しい中期経営計画(2023年~2025年度)は、これまでと異なる方法で策定しました。従来は目標となる数字をまず設定し、それに必要な施策を検討していましたが、今回はまず、社会に貢献するためにみずほが実現したい、個人の幸福な生活とそれを支えるサステナブルな社会・経済といった将来の「ありたき世界」を描きました。そこからバックキャストする形で、やるべきことを決めています。また、みずほフィナンシャルグループのパーパス「ともに挑む。ともに実る。」も同時に発表しました。

時田:私は20年前に、SEとしてみずほさんを担当し、以来、長くお付き合いさせていただいています。勘定系のIT基盤を中心に担う中で、様々な挑戦もさせていただきました。みずほさんと確立した先進事例は、ベストプラクティスとして他の業界や企業に紹介するなど、当社ビジネスにも大変ポジティブな影響を与えています。単なるユーザーとベンダーを超えた、事業パートナーの関係にあると考えています。

富士通の大切にする価値観は、「挑戦」「信頼」「共感」です。御社のパーパスで「ともに挑む」と表現されている「挑戦」という価値観が、両社に共通している点は非常に重要です。

金澤:中期経営計画において、経営基盤を強化するための5つの重点施策を設定しています。その中に「IT改革の推進」を取り上げ、ビジネス戦略とITが不可分の関係にあることを示しました。

今日、「テクノロジーの力でビジネスを変える」というマインドセットが重要になっています。アジリティの高いビジネスにするために、テクノロジーをどう使っていくのか。あらゆる面で、過去の考えを改める必要があります。

時田:これまでは、業務あってのITであり、ITはビジネスを支えるツールであり、コスト要因だと長く考えられてきました。しかし2000年頃からその価値が見直されはじめ、今日ではテクノロジーでビジネスを変える時代になっています。

金澤:同感です。IT改革は、もはやIT部門だけのものではありません。全社、全組織を挙げて取り組むべき経営のテーマです。

時田:ITはIT部門のもの、ビジネスはビジネス部門のものなど、組織が縦割りになりやすいことは大企業の宿命かもしれません。しかし、その弊害を取り除くことは、今日の経営の最も重要な課題です。

金澤:その意味で、富士通さんの全社DXプロジェクト「フジトラ(Fujitsu Transformation)」は画期的です。新しい体制を作るだけでなく、人の行動や経営のコミットメント、リーダーシップの在り方など、社員のマインドや運用の面が重要であることを学ばせていただきました。当社でも、そのコンセプトを大いに活用させてもらいました。人や企業風土・カルチャーの問題に踏み込まなければ、本当のIT改革は実現できません。

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ビジネス変革の中核「MINORI」
開発から10年、リニューアルへ

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モダナイゼーションの最後のチャンスになる?

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本記事は、日経クロステック Specialに、2024年11月に掲載された記事を再掲したものです。所属・役職は取材当時のものです。記事・写真・動画など、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます。

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