トヨタ×富士通:モータースポーツで拓く、持続可能な未来とは

2024年9月3日
「もっといいクルマ」を追求するトヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ自動車)と、最先端テクノロジーで社会課題解決を目指す富士通株式会社(以下、富士通)。この二つの企業が、モータースポーツという共通の舞台で、未来のモビリティ社会を創造する革新的な協業をスタートさせました。
富士通の社員がトヨタ自動車のレース車両のパワトレ開発現場であるGRパワトレ開発部に2024年7月より出向。現場改革を通して、サステナブルな社会の実現を目指しています。この両社の連携は、自動車開発にどのような変化をもたらそうとしているのでしょうか。そして、持続可能なモビリティ社会の実現にどのように貢献していくのか。トヨタ自動車GRパワトレ開発部の北村 融 氏と、富士通から出向した貝塚 智憲に話を聞きました。
トヨタ自動車×富士通の歩み
――富士通ではこれまで、どのような業務を担当されてきましたか?
貝塚(富士通):私は全国の電力会社や通信会社の大規模ネットワークの監視・管理システム開発に長く携わってきました。社会の安心安全を支える重要な監視システムでは、多様な機器から大量のデータをリアルタイムに収集し、異常発生時の通知や原因分析を迅速に行う必要があります。当時は、お客様常駐で、お客様と一緒に「より良いシステムをどう実現するか」を考え、構築していく体験を通して、その難しさ、面白さを学びました。
その後、人事部から「会社の変革を支援してほしい」と声をかけられ、経営戦略室、その後CTO戦略室(現・技術戦略本部)へ異動し、富士通の変革を推進する業務に参画しました。この経験は私にとって大変貴重なものでした。ここ数年はAIブームの中、富士通がAIカンパニーとなるべくFujitsu Kozuchi(注1)とともに挑戦を続けてきました。
――トヨタ自動車へ出向することになった経緯、決めた理由を教えてください。
貝塚(富士通):今回の協業は、2年ほど前に、富士通の大西副社長、マハジャン副社長(当時CTO)、トヨタ自動車の佐藤社長(当時GRカンパニープレジデント)が九州のサーキットで対談し、富士通がテクノロジーでモータースポーツに貢献できるのではないかと提案したことがきっかけで始まりました。技術戦略本部の私に、「このような考えを持つ人材を探してほしい」と依頼があり、私は、極限状態での勝負に挑むモータースポーツにはどのようなテクノロジーや人材が貢献できるのだろうと考え始めました。
そんな中、GRパワトレ開発部の方々と会話する機会を得て、レースでは、車に搭載された大量のセンサーデータをリアルタイムに分析し、車の状態を常に共有しておく必要があること、そして、その最大の目的は、極限状態で運転をするドライバーの安全を守ることであり、何かあった場合は瞬時に警告を上げ、原因や影響を特定して安全に対処することだと学びました。安全があってこそレースが成り立ち、勝利はその後だと。この考え方は、業界は違いますが、私がこれまで携わってきた電力会社や通信会社との仕事と共通部分が多いと感じ、富士通としても何かできることがあるのではないかと確信しました。
さらに、モータースポーツは、次世代の車開発に挑戦する場であり、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)では水素エンジンの開発も積極的に進めています。まさに持続可能な車社会を目指した、カーボンニュートラルへの挑戦です。しかし、水素エンジン開発は課題の多い分野であり、これまでの内燃機関開発の経験だけでは通用せず、考え方や手法の大きな転換が必要とのことでした。こういった話を聞く中で、会社のDX変革に携わってきた自分の経験を活かせないかと考えるようになり、ついには、「これは自分が行きたい!ぜひ参加させてください!」と自ら手を挙げ、出向を決心しました。

パワトレ開発現場から、モビリティ社会の改革を目指す
Loading component...
Loading component...
Loading component...
よりよい未来に向けて、私たちが目指す社会
Loading component...
Loading component...
富士通は今後もトヨタ自動車と共に、持続可能なモビリティ社会の実現に向けて、ともに挑戦していきます。









