「トマトから生まれた水」でインドを救う
~富士通のブロックチェーンが支える水不足への挑戦

2024年10月7日
蛇口をひねれば清潔な水で手を洗える ー そのような国は世界でまだ一部です。急増する人口、そして気候変動による干ばつや水害によって、約20億人が「水不足」に直面しています。英国のスタートアップ企業Botanical Water Technologies(ボタニカル・ウォーター・テクノロジーズ・以下、BWT社)は、これまでにない発想と技術で、この危機に挑んでいます。
同社が着目したのは、ケチャップ工場でトマトなどを加工する際に出る水分。独自の技術を使って大量の飲料水へと精製しています。この新しい水を、水不足に苦しむインドの人々に届けるプロジェクトが、2024年秋から始まります。
富士通株式会社は、BWT社を最先端のテクノロジーで支援しています。野菜から水をつくるユニークな技術や、新プロジェクトにかける意気込みについて、来日したCEOのTerry Paule(テリー・ポール)氏に聞きました。
トマトから作る水はどんな味?
「世界中で、干ばつにより水が足りなくなっています。同時に、多くの人が、洪水の被害に苦しんでいます。どちらの現場にも必要なものは、きれいな飲み水です」
英国の水製造業、Botanical Water Technologies社(以下、BWT社)の設立者でCEOのTerry Paule氏(以下、ポール氏)はそう言いながら、ブリーフケースからミネラルウォーターのガラス瓶2本を取り出しました。
同社の製品、植物由来の水「AquaBotanical(アクアボタニカル)」です。ポール氏はコップにその水を注いで、インタビューするスタッフに勧めました。「これはトマトから作ったものです」
口にすると、まろやかな口当たりです。雑味やにおいは全くない、美味しい水です。
「こちらはオーストラリアのケチャップ工場で生産しました」とポール氏。「ほかにも、サトウキビやニンジンを原料としている水もあります。長年注目されずに廃棄されていた水分から作ったものです」
安全な飲料水は、人が健康に生きるために欠かせないものです。しかし、国連によると、世界では約20億人が安全な水を入手できず、人口の40%が水不足による病気などの 影響に苦しんでいます。
「そして水汲みの労働にあたるのは、多くは女性と子どもたちです。毎日の水汲みの労働により、多くの子どもたちが学校に行けず、教育を受けられません。貧困の連鎖を断ち切る必要があります」とポール氏は指摘します。
「この10年間、企業は脱炭素対策に注力していました。しかし、これからの10年は、水問題に関心が集まると考えています」

設立者CEO Terry Paule(テリー・ポール)氏(2024年7月)
「新しい水源」の発見とビジネス化
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インド水問題への挑戦でぶつかった壁
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ブロックチェーンでプラットフォームの信頼性を担保
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- (注1)ESG経営:持続可能な世界の実現を目指して、企業経営や投資判断に環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の3つの観点を取り入れる経営や投資判断のこと。
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株主中心から「ステークホルダー中心」の企業に
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今後も富士通は、事業モデル「Fujitsu Uvance」(注2)に掲げるビジネスの確実な成長と持続可能な未来の実現を目指して、社会課題の解決に取り組みます。
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