サプライチェーン全体の脱炭素化は持続可能な未来を残すための共通課題
―古河電工×富士通の取り組み―

2025年3月13日
日本を含む120以上の国と地域が、2050年までのカーボンニュートラル実現を目標として掲げています。こうした状況の中、富士通はESG Management Platformを活用し、製品単位のCO2排出量(PCF)の実データを連携させ、サプライチェーン全体のCO2排出量の可視化と削減に向けた取り組みを開始しました。この取り組みにサプライヤーとして参加したのが古河電気工業株式会社(以下、古河電工)です。今回、参加を決断した経緯や、参加に当たっての懸念点、効果や成果について、古河電工の情報通信ソリューション統括部門 ファイテル製品事業部門 ものづくり・STC推進部課長の鈴木 幹哉氏、主査の寺田 幸平氏にお話を伺いました。
(注)所属およびインタビュー内容は、取材当時のものです。
サプライチェーン全体の脱炭素化の取り組みが、持続可能な未来を支える
――2050年までのカーボンニュートラルの実現に向け、サプライチェーン全体での脱炭素化の取り組みが進められています。その重要性について、どのように認識していらっしゃいますか。
鈴木氏:古河電工は、サプライチェーン全体での脱炭素化が企業の持続的な成長に不可欠であると認識しています。特に2050年までのカーボンニュートラル実現は、各企業が連携し、長期的な視野で協力することが重要です。我々は環境負荷の低減が企業の社会的責任であり、後世に持続可能な未来を残すための共通の課題であると考えています。
その取り組みの一つとして、2020年には気候変動がもたらすリスクと機会を可視化し、財務に与える影響を開示する国際的なフレームワークである気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に賛同し、TCFD提言に沿った情報開示を進め、ステークホルダーとの信頼関係を強化しています。

情報通信ソリューション統括部門
ファイテル製品事業部門 ものづくり・STC推進部課長
鈴木 幹哉氏(取材当時)
あわせて、2050年のカーボンニュートラル実現に向けた「環境ビジョン2050」と、そこからのバックキャスティングによる「環境目標2030」を策定し、CO2排出量削減に向けた取り組みを推進しています。工場の省エネや燃料転換、再生可能エネルギーの利用比率向上にも取り組み、2023年度には三重事業所で2万トン以上のCO2削減を達成しました。ファイテル部門としては、顧客使用時の省エネ製品の開発にも取り組んでいます。
寺田氏:他にもわかりやすい取り組みとしては、以前から日光事業所では自前の水力発電所を保有して、使用する電力を100%賄っています。再生可能エネルギーとしては、他にも各事業所で太陽光パネルを活用した発電などにも取り組んでいます。
――脱炭素化の取り組みの重要性は認識しつつも、利益に結びつきにくいなどの理由から、二の足を踏んでしまう企業も多いと思います。サプライチェーン全体での脱炭素化を考えたときには、そうした企業にも賛同してもらう必要があります。
鈴木氏:やはり、「先を見越す」という視点が何よりも大切です。当社にとっても利益はもちろん重要ですが、その一方で「今、この取り組みをやめてしまうと、これから先に繋げることができなくなるのでは」という危機感が強くあります。当社には、企業として何らかの資産を未来に残す、次の世代に繋いでいくという強い使命があります。環境も大切な資産の一つです。その想いで取り組んでいます。
寺田氏:企業は常に社会への貢献を考えなくてはなりません。古河電工には通信ケーブルや海底ケーブル、自動車部品、銅製品など多岐にわたる製品群がありますが、それらの製造工程でのCO2排出量を削減し、温暖化防止や環境保全で社会貢献できれば、大きな意義があります。そんなモチベーションで取り組んでいます。










