CEATEC 2026 富士通ブース体験レポート

ゴジラ来襲! データとAIで“もしも”に挑む

2026年10月19日

もし、ゴジラ(注1)が都市に迫ってきたら――。2026年10月13日から16日までの4日間、幕張メッセで開催された「CEATEC 2026」で、富士通は『「もしも」に挑む、確かな力を。』をテーマに、データとAIの可能性を体感できる展示を展開しました。ゴジラの来襲を想定した避難シミュレーションと、自身の動きがゴジラのCGに反映される骨格認識AI。来場者が見て、考え、体を動かしながら、予期せぬ事態への備えと新たな体験の創出について考える、富士通ブースの模様を紹介します。

  • 注1 ゴジラ:TM & © TOHO

楽しみながら富士通のテクノロジーを体験した4日間

今年も「富士通のテクノロジーを実際に体験いただく」ことにこだわり、幅広い世代の来場者が楽しみながら先進技術に触れられるよう、体験を重視したブースを展開。圧倒的な脅威の象徴であるゴジラの物語性を生かし、災害リスクへの備えと、人の動きをデータとして活用するAI技術を2つの展示で紹介しました。

大勢の来場者で賑わう富士通ブースの様子
会期中、多くの方にご来場いただき、富士通ブースは終日賑わっていました。

線状降水帯による集中豪雨や大規模地震など、近年、私たちの暮らしを脅かす自然災害が相次いでいます。予期せぬ事態に備え、被害を最小限に抑えるために、デジタルテクノロジーは何ができるのか。
富士通ブースでは、現実世界のデータをデジタル空間に再現し、AIで見えない未来をシミュレーションすることで、より良い判断と行動につなげる取り組みを体験できる形で提示しました。
このメッセージを直感的に伝える役割を担ったのが、日本発の世界的アイコン「ゴジラ」です。東宝株式会社の協力のもと、突如現れる想定外の脅威をゴジラになぞらえ、目には見えにくい災害リスクやデジタルテクノロジーの価値を、「見て、参加して、理解する」体験へと変えました。

富士通ブースのシンボルとなったゴジラの展示と、企画を担当した富士通株式会社 フィールドマーケティング室 村瀬 隆幸
富士通ブースのシンボルとなったゴジラの展示と、企画を担当した富士通株式会社 フィールドマーケティング室 村瀬 隆幸

ゴジラ来襲、そのときどう避難する?ソーシャルデジタルツインで施策を検証

1つ目は、災害対策の検討を支援する「デジタルリハーサル体験」です。
舞台は、都市型複合フェスティバル「KAWASAKI FESTIVAL」が開催され、多くの人々でにぎわう川崎駅周辺エリア。東京湾から上陸したゴジラが約60分後に到達するという想定のもと、限られた時間で多くの人々を、いかに安全な場所へ避難させるかという、予測が難しく極めて難易度の高い課題に挑みます。

この体験を支えたのが、社会や都市、人々の活動に関する様々なデータをデジタル空間に再現し、将来予測やシミュレーションを行う「ソーシャルデジタルツイン」(注2)です。人流や都市に関するデータとAIを組み合わせ、災害時の避難行動を分析。複雑化する社会課題への新たなアプローチを体験できる展示となりました。

ソーシャルデジタルツインによるデジタルリハーサルのイメージ
ソーシャルデジタルツインによるデジタルリハーサルのイメージ
ゴジラが川崎に来襲したイメージ
ゴジラが川崎に来襲したイメージ

来場者は、外国語によるアナウンス/誘導スタッフや警察官の配置/新たな避難所の設置など、複数の施策を組み合わせてシミュレーションをします。準備に必要な時間や施策同士の相乗効果も踏まえ、避難完了までの時間がどう変わるかを確認。自ら考え、試し、結果を比較するプロセスを通じて、データとAIが状況に応じた判断を支援する可能性を体験しました。

さらに、体験の臨場感を高めるため、ソニーPCL株式会社のHaptics(触覚提示技術)を採用。“触覚”を人工的に作り出し、疑似的に再現する技術で、振動を通じて触覚に働きかけることで、バーチャル空間でありながら、災害が迫る緊迫感をよりリアルに体感できる演出としました。

「ゴジラは、災害など、社会に潜む課題を象徴する存在です。ソーシャルデジタルツインの『デジタルリハーサル』では、人々の行動を再現する『行動選択モデル』を使い、案内や誘導、通行止めなどの施策を事前に検証します。地域ごとの人の振る舞いを忠実に再現し、効果を多面的に可視化することで、関係者の合意形成とより良い意思決定を支援します。防災に加え、交通や医療など幅広い社会課題への活用を目指しています」(富士通株式会社 富士通研究所 セキュリティサイエンス研究所 地政経済レジリエンスCPJ シニアリサーチディレクター 水谷 政美)。

災害時の対応に唯一の正解があるとは限りません。だからこそ、平時から複数の施策を試し、地域や状況に応じた選択肢を検討しておくことが重要です。本展示では、まだ起きていない未来をデジタル空間でリハーサルし、防災計画の実効性を高めるソーシャルデジタルツインの価値を示しました。

ソーシャルデジタルツインによる避難シミュレーションの体験デモの様子
ソーシャルデジタルツインを活用した避難行動シミュレーション「デジタルリハーサル体験」
  • 注2 ソーシャルデジタルツイン:実世界のデータをもとに、人や物の状態だけでなく、経済・社会の活動をデジタル空間に再現し、社会の実態や問題発生のメカニズムの把握、複雑化する課題の解決に向けた施策立案などを支援する技術群。

骨格認識AIを活用した体験展示「GODZILLA in MOTION」

2つ目は、人の動きをデータ化する富士通のマーカーレス・モーションキャプチャ技術「ヒューマンモーションアナリティクス(HMA)」(注3)を活用した「GODZILLA in MOTION」です。

HMAは、Uvanceの「AI Technologies and Solutions」で提供する技術の一つで、来場者が30秒間、カメラの前で街を進むゴジラになりきって体を動かすと、HMAが骨格データを生成し、その動きをスクリーン上のゴジラのCGに反映します。

身体にマーカーやセンサーを装着せず、カメラ映像から姿勢や動作を捉えられるため、複雑で速い動きもデータ化できます。スポーツのフォーム分析、製造現場の作業支援、エンターテインメントなど、幅広い分野での活用が進んでいます。

「体操世界選手権で公式採用されている、高精度マーカレス骨格分析技術 ヒューマンモーションアナリティクス (HMA)を、誰もが知るゴジラで楽しく、直感的に体験できる展示にしました。会場にはお子さまから年配の方まで多くの方が訪れ、通路に溢れるほどの盛況ぶりでした。この体験が、スポーツを超えたHMAの新たな活用につながることを期待しています」(富士通株式会社 クロスインダストリーソリューション事業本部 Trusted Society事業部 Human Digital Twinグループ マネージャー 中島 正好)。

ゴジラになりきって体を動かす驚きと楽しさは、先進技術への関心を引き出す入口となりました。専門知識がなくても直感的に参加できる体験を通じて、人の動きをリアルタイムにデータ化する骨格認識AIの仕組みと、新たな体験や価値を生み出す可能性を伝えました。

展示内容を説明する、富士通株式会社 クロスインダストリーソリューション事業本部 ヒューマンデジタルツイングループ マネージャー 中島 正好
HMAの展示内容を紹介する中島 正好
ヒューマンモーションアナリティクスの体験デモの様子
ゴジラになりきった来場者の動きを、HMAがリアルタイムに解析・データ化する体験展示「GODZILLA in MOTION」
  • 注3 ヒューマンモーションアナリティクス:身体にマーカーやセンサーを装着せず、カメラ映像から人の姿勢や動作を捉えて骨格データを生成し、複雑で高速な動きをデジタル空間上に再現・分析する、富士通のマーカーレス・モーションキャプチャ技術

海と宇宙へ広がる、富士通の先進技術

CEATECを主催するJEITAの企画展示でも、富士通はデータとAIによる意思決定支援の可能性を紹介しました。
「海洋デジタル社会パビリオン」では、海や河川の観測データから“見えにくい水中”の状況をデジタル化する海洋デジタルツイン技術(注4)を展示。海洋インフラの維持管理や環境保全などへの活用例を紹介しました。
また、「宇宙共創パビリオン」では、衛星搭載AIと海上地上局を組み合わせ、観測データを現場で活用できる情報として迅速に届ける、即時型の意思決定支援に向けた取り組みを展示。防災・減災や海洋DX、環境モニタリング、インフラ管理など、宇宙と地上をつなぐ技術の可能性を示しました。

会期中は、富士通ブース、「海洋デジタル社会パビリオン」「宇宙共創パビリオン」の富士通コーナー、CIAJ内の1Finityコーナーを巡るスタンプラリーを実施。防災、人の動き、海洋、宇宙。一見異なる領域ですが、いずれも現実世界のデータを捉え、AIで分析し、より良い判断や行動につなげるという考え方で共通しています。来場者には、各コーナーを巡りながら、富士通グループが展開する幅広いテクノロジーに触れていただきました。

富士通はこれからも、信頼できるデータとAIを起点に、社会や人を取り巻く様々な「もしも」に備え、よりレジリエントで豊かな未来の実現に向けて挑戦を続けていきます。

  • 注4 海洋デジタルツイン技術:水中ドローンやAIを活用して、海中の環境や構造物の状態を高精度に計測・デジタル空間に再現し、その変化を予測・シミュレーションする技術。海洋環境の保全や海洋インフラの維持管理などに向けた施策の立案と効果検証を支援する。

開催概要

イベント名:CEATEC 2026
会期:2026年10月13日(火)~16日(金)10:00~17:00
会場:幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区中瀬2-1)富士通ブース ホール6

※記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

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この記事を書いたのは

フィールドマーケティング室 Japanマーケティング統括部 CoE Japan部 Creative Services

商談獲得・ブランド価値向上に向け、戦略・目的に基づいたマーケティングキャンペーンのシナリオに沿って、取材・執筆から各種グラフィック制作物デザイン、動画撮影・編集を行っています。

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