コミュニティ
コミュニティ活動の考え方
富士通グループは、重要なステークホルダーの1つである地域社会(コミュニティ)に対し、寄付や社会課題に取り組む団体への投資、従業員のスキルを活かしたボランティア活動等をグローバルで展開し、「地球環境問題の解決」「デジタル社会の発展」「人々のウェルビーイング向上」の実現と、持続可能な社会づくりに貢献します。さらに、これらのコミュニティ活動を通して財務・非財務の両面でアウトプット、アウトカムを生み出し、それを企業活動に投じるサイクルを継続することで、社会課題解決につなげ、地域社会への価値を創出していきます。
重点注力分野
コミュニティ活動においては、マテリアリティの必要不可欠な貢献分野である「地球環境問題の解決」「デジタル社会の発展」「人々のウェルビーイングの向上」につながる活動を重点注力分野とし、GHG排出量の削減やデジタルアクセシビリティの改善、ICTスキル教育の活動等を通して、ポジティブなインパクト拡大に貢献します。
推進体制
サステナビリティ経営委員会の下で、コミュニティ推進室をグローバルHQとして設置、各地域にはリージョンHQ機能を担うコミュニティ活動推進責任者を配置し、各国の活動はそれぞれの地域の実情に合わせて企画・推進しています。グローバルHQおよびリージョンHQは四半期ごとにCommunity Steering Meeting(CSM)を実施し、グローバルレベルでの方針・施策の共有や進捗確認、課題のディスカッションを実施します。各リージョンでは、各国のコミュニティ活動担当者によるRegion Community Meetings(RCMs)を定期開催し、方針・施策の展開や実施活動の共有を行います。コミュニティ推進室は、主要評価指標(KPI)に向けて、地域単位での活動結果を四半期ごとに取りまとめ、定期的にCSMで連携し、現場の状況を踏まえて双方で活動改善のためのディスカッションを行います。また、これらの活動が創出したインパクトを定量的に把握していくとともに、年に2回実施しているサステナビリティ経営委員会にて定期報告を行い、活動を改善するため検討を進めています。
従業員のコミュニティ活動支援制度
富士通グループは、社会に対する従業員一人ひとりの積極的な貢献活動を支援するため、コミュニティ活動支援制度を整備しています。
-休暇制度‐
日本国内の富士通グループ各社の多くでは青年海外協力隊/シニア海外協力隊参加のための休職制度(最長3年間)や、年5日・最高20日まで積立可能なボランティアのために活用できる休暇制度を設けています。
-従業員の寄付‐
従業員の社会課題に対する意識向上、寄付を通じたボランタリーマインドの醸成を目指し、従業員専用の寄付サイトを設置しています。さらに、災害・人道支援に関する寄付で特定の条件を満たした場合は、会社が一定の割合で寄付金額を上乗せする「マッチング寄付」も実施しています。
-データ収集基盤の導入‐
コミュニティ活動の効果や成果の見える化を目的として、データ収集基盤を導入し、マネジメントの最適化を図っています。また、従業員がコミュニティ活動を行うことによるエンゲージメントへの相関等、非財務指標に与える影響の測定に取り組んでいきます。
富士通グループの取り組み
富士通グループでは、以下のようにグローバルでコミュニティ活動を推進しています。
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従業員主導の活動
社内SNSを活用してコミュニケーションし、アイデアを出し合いながら、選択したSDGsに対して従業員自ら活動を企画し、計画を立てて実施するプログラムや、社会課題解決を目指す企業・NPO・諸団体への支援活動(プロボノ)、様々な企業およびNGO・NPOの方々による講演や従業員とのパネルディスカッション、ワークショップなど、従業員が主体となってコミュニティ活動を行っています。
また、従業員が講師となり、富士通が事業を推進するうえで実践しているデザイン思考や、テクノロジーをテーマとした問題解決型学習など、様々な教育支援プログラムを提供しています。 -
NGO・NPOへの助成
富士通のパーパス実現に向けて、従業員が応援したいNGO・NPOの具体的な取り組みに金銭的助成を行うプログラムを実施しています。従業員とNGO・NPOが社会課題解決に向けて共創することで、持続可能な社会の実現に貢献しています。2025年度は4か国・4団体に対して助成を行いました。
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活動のインパクト測定および開示
2023年よりBusiness for Societal Impact (B4SI)(注1)のメンバーシップに加入しており、自社の活動実績とインパクトの正確な測定・開示に取り組んでいます。
- (注1)Business for Societal Impact (B4SI):企業による社会貢献のインパクトを測定する国際基準
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スポーツの力で持続可能な社会の実現へ
Fujitsu Sports では「子どもたちの挑戦・学び」「共生社会」「環境」を軸に、本社所在地でありチームの活動拠点でもある神奈川県川崎市を中心に、全国で様々な社会貢献活動を展開しています。川崎市をホームタウンとし、トップリーグで活躍するだけでなく地域活動に積極的な取り組みを進めるチームとして認定・認証される「かわさきスポーツパートナー」・「かわさきスポーツアンバサダー」の選手として、市内の小学校を訪問して実技を指導する「ふれあいスポーツ教室」をはじめ、感覚過敏の子どもたち向けに「センサリールーム」を設置した試合観戦の企画や、衣類に含まれるプラスチック成分を川崎市の最先端テクノロジーで再資源化する「衣類リサイクル」など、スポーツの力でポジティブな変化をもたらすべく、持続可能な社会へ向けた取り組みを続けています。
活動事例
マテリアリティの各貢献分野における、2025年度の主な活動事例をご紹介します。
地球環境問題の解決 Planet: 未来へつなぐ持続可能な環境価値を創出するコミュニティ活動
宮脇フォレストをリスボンで造成(ポルトガル)
Global Delivery Business Groupでは、Sekinin Fundと称した社内基金を設置し、従業員の手がけるマテリアリティ(Planet、Prosperity、People)に資する活動の中から対象を選定して支援を行っています。ポルトガルではこの基金を活用して、宮脇メソッドによる森林造成を進めるB Lab認証団体のフォレストインパクト、およびリスボン・ベンフィカ教区評議会と共同で富士通宮脇フォレストの造成を実施しました。
宮脇フォレストは、1970年代に日本の植物学者である宮脇昭博士により考案された森林再生手法で、多様な在来種を密集して植えることで、自然林の生態系を迅速かつ持続可能な方法で再生することができるものです。この方法では森林の成長が加速し、通常30年はかかる森林再生をわずか数年で成熟させることができ、持続的な土壌改善と炭素隔離をもたらすことで、未来の世代へと遺す持続的な環境価値の創出に貢献しています。2025年度には約200m²の区画に29種450本の木々を植え、ベンフィカ教区に住む3.5万人の人々の健康とウェルビーイングを支えています。
- 活動に参加した従業員数:18人
デジタル社会の発展 Prosperity:貧困地域に暮らす青少年のデジタル格差解消を支援(フィリピン)
フィリピンでは、経済成長が続く一方で、所得格差や社会構造的な課題が複雑に影響し合い、20%を超える貧困率が続いているとされています。教育機会が十分でない場合、職業選択の幅が限定されるケースも見られるほか、水害や地震などの自然災害が、特に脆弱な層に大きな影響を与えています。
富士通は、特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパンと協力し、青少年が情報化社会でより良く生きるための力を育むことを目的に、フィリピンの学校6校に対してICTルームの建設・改修および機器調達を実施しました。また、在学生への教育活動支援や教師を対象としたICT活用教育の研修支援を、2025年から3年間にわたり提供していきます。これらの取り組みを通じて、学習環境の改善とICTスキルの習得を図り、子どもたちの将来の進学や就業機会の拡大につながることを目指しています。
- 活動に参加した従業員数:7人
- 受益者数:支援期間(3年間)の見込み合計 約2万人(学生、教師、対象期間中の新入生予定者数を含む)
人々のウェルビーイングの向上 People:未来のイノベーターを育成する「Fujitsu Tech Program」を開催(ポーランド)
ポーランドでは、21世紀の職場や高等教育において若年層に必要となる科学的・技術的・専門的スキルを包括的に提供する「Fujitsu Tech Program」を開催しています。本プログラムでは、アジャイル手法やプロジェクトマネジメント、ビジネスコミュニケーションなどのスキルトレーニングに加え、AIやPython、DevOps、ネットワークセキュリティ、ソフトウェア品質などの、ITキャリアに必要となるスキルを提供しています。
ポーランドのウッチ市とカトヴィツェ市にある2つの技術高等学校と提携し、15名のトレーナー、4人のメンター、4人のスタッフによるチームが、10クラス約300名の学生を対象に支援しています。これまでに6年間で延べ1,920時間以上の授業と200時間以上のメンタリングを実施し、66名の学生が富士通でのインターンシップを満了しました。これらの包括的なアプローチにより、実践的なITスキルとビジネススキルを兼ね備えた人材の育成に貢献しています。
本プログラムはWorld Urban Forumでも紹介されるなど国際的に注目されており、ウッチ市からは「教育の創出と支援に積極的な企業」として認定されています。
- 活動に参加した従業員数:30人
- 受益者数:300名
2025年度実績
富士通グループが2025年度にコミュニティ活動に関わる費用として支出した金額は、以下のとおりです。
災害・人道支援
富士通グループは、世界各地の災害や紛争で緊急援助を必要とする方々に対し、寄付を通じて支援しています。
2025年度は、会社からの支援金、従業員からの寄付、およびマッチング寄付(従業員からの寄付と同額を会社からも寄付)により、総額19,917,135円を寄付しました。