Financial Well-being

評価・処遇

ジョブ型人材マネジメントに基づく処遇

富士通グループでは、パーパス実現に向けて、グループの多才な人材が、社会やお客様の課題を解決するために目的を共有して俊敏に集い、社会のいたるところでイノベーションを創出する組織を目指しています。
自ら思いをもって挑戦し、成長していく「キャリアオーナーシップ」と、ビジョン・戦略に基づく「適所適材」の組織設計・人材配置を実現していくことを狙いとし、社員一人ひとりの成長や行動を後押しするためのグローバルな人事基盤として、富士通グループではジョブ型人材マネジメントを推進しています。
ジョブ型人材マネジメントに基づく人事制度では、職務内容や人材要件の明確化のため、職種と職責の高さにより職務を区分し、職責の高さに応じて、FUJITSU Level を設定します。
このFUJITSU Levelに応じて報酬水準を決定する仕組みとしており、賞与については、FUJITSU Level15以下においては評価に基づく賞与を支給します。VP以上のエグゼクティブについてはさらに業績連動性の高い仕組みとして、役員や海外エグゼクティブにも適用されているSTI(注1)・LTI(注2)の仕組みを導入しています。
報酬水準については、2023年4月に月額賃金を平均で約10%引き上げるなど、多様で多才な人材の獲得および定着を目指し、グローバル企業のベンチマークに基づき競争力ある水準へと見直しており、今後もマーケット水準の変動を踏まえて適切な報酬水準を設定していきます。

また、一部職種やビジネス上の重点領域などに対しては、セールスインセンティブや高度専門職系人材に対する処遇制度を導入し、柔軟かつ魅力的な処遇制度の実現を図っています。

FUJITSU Level
FUJITSU Level

注1:Short Term Incentive : 単年度業績目標達成度等に基づき決定するインセンティブ報酬
注2:Long Term Incentive : 中長期業績目標達成度等に基づき決定するインセンティブ報酬

社員の主体的な挑戦と成長を後押しする仕組みとしての評価制度

富士通のグローバル統一の評価制度Connectでは、富士通のパーパスと個人のパーパスを起点にそれらを結び付け、社員一人ひとりの主体的な挑戦を後押しし、組織や個人の成長と社会やお客様に大きなインパクトをもたらすことをねらいとしています。
Connectには、以下の3つの特徴があります。特に、2点目の上司部下間での頻繁な1on1ミーティング・3か月に1度のConnect Conversationsの実施とその際に行う個人のパフォーマンスの振り返りおよび今後の成長に向けた対話には力を入れており、2024年度第四半期において約85%の社員がConnect Conversationsを実施しています。

①重点テーマの策定
重点テーマとは、富士通の中期計画や組織ビジョンを実現するために、期ごとに重点的に取り組む施策と目指すゴールのことです。チームとしての目標をチームの重点テーマとして定め、チームメンバーに共有し、チームパフォーマンス最大化に向けて取り組むことを目指します。個人の重点テーマは、チームの重点テーマをベースに、期初の上司部下間のConnect Conversationにて認識合わせを行い、チャレンジングな目標を策定します。

②上司部下間の頻繁な1on1・3か月に一度のConnect Conversationsの実施
最低月に一度、個人の直近のパフォーマンスの振り返りを含む日常業務では会話されにくい様々なトピックについて、各自で必要なトピックを選び、上司部下間で1on1を行います。また、3か月に1度の頻度で行う1on1を、“Connect Conversations”と位置づけ、より “中長期的”な観点での個人のパフォーマンスと今後の成長やキャリアについての対話を行っています。富士通では、中長期的な価値創造に繋がるFujitsu Wayの大切な価値観「挑戦」「信頼」「共感」を体現することを大切にしています。そのためConnectでは、富士通のパーパス、組織ビジョン実現に向けた「インパクト」「行動」「成長」を評価します。(右図参照)また、多面的な要素を考慮できるよう、プロジェクトリーダーや関連部署から個人パフォーマンスについてのフィードバックを収集する場合もあり、最終的な評価決定に活用しています。これにより、上司からの評価だけでは見えにくい、協調性、リーダーシップといった周囲との関わり等の要素を上司はより多面的に把握でき、それを個人のパフォーマンス結果や強み、改善点として本人に対し総合的にフィードバックしています。なお、幹部社員においてはエンゲージメント調査にて、部下からの信頼度についても確認しています。また、評価の妥当性の担保や社員一人ひとりの今後の成長に向けた施策検討のために、各組織単位でのPeople discussionsを実施しています。

③評価の報酬やアサインメント、スキル向上支援への活用
評価結果を報酬やアサインメント、スキル向上支援の検討にも活用することで、一貫性のある人材マネジメントを行うことができる仕組みとし、組織と個人の成長を最大化することと、組織や社会、お客様に大きなインパクトをもたらすことにつなげています。

Connectのコンセプト
Connectのコンセプト
Connectの評価項目
Connectの評価項目

福利厚生制度

富士通グループでは、社員とその家族がウェルビーイングの実現のために、ライフスタイルに合わせた制度を整えています。
働き方の多様性や柔軟性が進む中で社員自身が選択可能なカフェテリアプラン(注3)「F Life+」(エフライフプラス)をはじめ、社員一人ひとりがいきいきと働き、挑戦し、成長していくことが会社の成長、発展につながるという考えの下、中長期的なモチベーションにつながるインセンティブとして、確定拠出年金制度、従業員持株会、財形貯蓄制度、団体保険制度を導入しており、また住宅支援、医療支援、健康支援、育児や介護への支援などのための様々な制度を導入しています。

注3:カフェテリアプラン:企業が多様な福利厚生メニューを用意し、その中から社員が希望するものや必要なものを選んで利用できる制度。 社員は、企業から付与された"福利厚生ポイント"を消化する形で利用する。

持株会制度

富士通の持株会では、1,000円より給与・賞与から控除した拠出金で自社の株式を購入することができます。加入は希望制であり、会社からの奨励金として、毎月の拠出金から加入期間に応じて3-10%を支給しています。これにより、社員は長期的な資産形成を目指すことができます。また、社員一人ひとりが自社株を持つことで、経営への参画意識が高まり、会社の成長を自分事として捉えることで、社員と経営とが共に企業価値の向上を目指しています。

リージョンの主な取り組み

GRiP Financial Well-being Workshop Series in Global Delivery Business Group

Global Delivery Business Groupでは、社員一人ひとりが安心・安定した財務状況を築けるよう、「GRiP Financial Well-being Workshop Series」を開催し、経済的な自立を支援しています。予算管理、貯蓄、投資、負債管理、経済的な不安の克服といったテーマを取り上げ、800人が参加し、金融の専門家から、より賢明な財務上の意思決定と将来設計に役立つ実践的なアドバイスを受けました。参加した社員からは、活発な質疑応答や経験談の共有を通じて、健全な財務習慣を構築するための学びを得られただけでなく、お金に関するストレスを軽減し、自身の財務状況をより主体的に管理できるようになったという声が寄せられています。

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