Health Well-being

方針

テクノロジー企業である富士通にとって「人材」が最も重要な資本であると位置づけ、パーパスの実現に向け、「社員の心とからだの健康と安全を守り、すべての社員が心身ともに健康でいきいきと働くことができる環境をつくりだす」ことをグローバル共通のサステナビリティ重要課題として設定し、「グローバルレスポンシブルビジネス(Global Responsible Business )以下: GRB」の「ウェルビーイング-Health Well-being」の取り組みとして、「安全衛生」の活動と連携して推進しています。
国内では、「富士通グループ健康宣言」を制定し「健康経営の取り組み」として、GRB「ウェルビーイング-Health Well-being」の活動を推進しています。社員と家族の健康の保持・増進、職場環境の整備に取り組むことで、生産性の向上、個人・組織の活性化、人材リテンション力の向上を図り、社員一人ひとりが心身ともに健康でいきいきと働くことができる職場環境づくりを目指すことが、パーパスの実現につながるものと考えています。また、富士通の健康経営の取り組みによって得られた成果は、広く社会に公表するとともに、ICTの提供を通じて、社会課題の解決に貢献していきます。

健康経営の位置づけ
健康経営の位置づけ

推進体制・レビュー

GRBの「ウェルビーイング-Health Well-being」の活動は、各リージョン・グループ会社が、現地の法令・実態に合わせて取り組み、半期に1回開催する「サステナビリティ経営委員会」において、活動進捗や目標達成状況の確認、新規活動の審議を行っており、その結果は経営会議と取締役会に報告しています。
国内においては、経営トップが健康経営推進最高責任者(CHO)となり、その配下に健康経営事務局を設置、Employee Success本部・健康推進本部・富士通健康保険組合が事務局メンバーとなり、月2回定例会を開催して健康関連データ・健康課題の分析、目標・指標の設定、計画立案、施策実行、進捗管理、評価・改善を行っており、その結果は、CHOに定期的に報告しています。施策の実行については、健康経営事務局が中心となり、事業所・グループ会社の安全衛生委員会、産業医、産業保健・安全衛生スタッフと一体となって、組織(部門長・幹部社員)、個人(社員・家族)への働きかけを行っています。また、研究部門、事業部門の健康経営に関するビジネスへの取り組みについて双方向での情報共有を行い、健康経営をビジネスに反映するとともに、社内実践とICT技術の活用を推進しています。
健康経営の取り組みを推進する会議体として「中央安全衛生委員会」を設置し、労働組合代表と事業所・部門代表が情報共有と議論を行うことで、社員の意見を反映させています。

Health Well-being推進体制
Health Well-being推進体制

拠点情報

国内の産業保健スタッフの配置状況
国内の産業保健スタッフの配置状況

国内の産業保健スタッフの配置状況

目標と実績

Health Well-beingの取り組みは、「Career & Growth Well-being」「Financial Well-being」「Social Well-being」の取り組みと連携し、ありたい姿「仕事もプライベートも、自分自身が大切にしている価値観に向き合い、自身の未来の幸せに日々向かっている。」を目指して、2029年度目標を設定し、各リージョン・グループ会社が取り組んでいます。
国内では、「すべての社員が健康でいきいきと働くことができる環境をつくりだす。」を目指し、健康関連の最終的な評価指標として、「生産性向上」、「個人・組織活性化」、「人材リテンション強化」に関わる5つの指標を設定して、それぞれの指標を改善・向上させるため健康経営戦略マップを作成し、1.生活習慣病・がん対策、2.メンタルヘルス対策、3.口腔・歯の健康施策、4.ヘルスリテラシー・健康意識向上、生活習慣の改善、5.労働環境整備の5つの重点施策領域において、PDCAサイクルを回しながら取り組んでいます。

最終的な目標指標
最終的な目標指標

注1:アブセンティーズム:(傷病および外傷休業延日数÷在籍労働者の延所定労働日数)×100 で算出 [測定人数:34,850名 (年度末在籍者数) の就業データより算出]
注2:プレゼンティーズム:ストレスチェックに追加した質問票による過去3ヵ月間に何らかの疾患や症状を抱えながら出勤し、通常のパフォーマンスを発揮できなかった日数とその損失割合の調査から、1年間の損失割合を算出 [測定人数:35,857名、回答率:95.7%]
注3:ワーク・エンゲージメント:ストレスチェックに追加した新職業性ストレス簡易調査票の「仕事をしていると活力がみなぎるように感じる」「自分の仕事に誇りを感じる」2問の平均点 [測定人数:35,857名、回答率:95.7%]

健康経営戦略マップ
健康経営戦略マップ

健康経営の効果_プロセス指標

健康経営の効果_プロセス指標

健康経営の効果_アウトカム指標

健康経営の効果_アウトカム指標
健康経営の効果_各指標

注4:富士通健康保険組合被保険者を対象、それ以外は、富士通株式会社社員を対象
注5:前年度健康診断結果に基づく特定保健指導対象者に対して、当年10月までに特定保健指導を実施した率
注6:年度内のメンタルヘルス不調による1カ月以上欠勤または休職者数を年度末在籍者で除した割合

健康経営投資

健康経営戦略に基づき、従業員の健康の保持・増進を目的として投下された取り組みの費用は1,584百万円となっています。費用には、健康診断の費用等外部に支出する費用だけでなく、各種健康施策等の実施組織である健康推進本部のスタッフの人件費、設備関連費、間接経費を含んでいます。

費用区分別
費用 金額(百万円)
ア 外注費 446
イ 人件費 994
ウ 設備関連費 82
エ 間接経費 62
合計 1,584

主な施策別の費用

  • 健康診断実施費用 408百万円
  • ストレスチェック実施費用 9百万円
  • eラーニング実施費用 7百万円
  • 全社セミナー実施費用 1百万円

指標の検証事例

  • 勤務形態とその志向性がストレス反応とワーク・エンゲージメントに与える影響について

テレワーク実施率と高ストレス者率、および健康リスクとの関連について検証を行いました。その結果、テレワーク実施率が高くなるほど高ストレス者率が低くなる線形の関連が確認され、一方、総合健康リスクにおいては、テレワーク実施率が50%に近いほどリスクが低く、0%と100%に近づくほどリスクが高くなるU字型の関連が確認されました。(グラフ1)因果分析の手法を用いて、ストレス反応とワーク・エンゲージメントを目的変数に、性別・年代・残業時間、勤務形態、および志向性との合致度(働く場所を業務に合わせて選択できているか)を説明変数とする予測モデルを検証しました。(グラフ2、グラフ3)その結果、勤務形態(テレワーク群 / ハイブリッド群 / 出社群)による目的変数の値においては有意な差があるものの、その影響度は小さく、その一方、『志向性との合致度』が相対的に大きな影響度を持っていることが確認されました。(グラフ1・2: ストレス反応、ワーク・エンゲージメントにおけるそれぞれの効果量は-0.215と0.232)
分析結果からは勤務形態についての一律的な施策推進よりも、個々人の志向を尊重した働き方支援が重要であることが示唆されました。富士通グループでは、一人ひとりが自身に最適な働き方を選択できる制度として「Work Life Shift」を推進しています。今後も、より多くの従業員が快適な働き方(志向性と合致した働き方)を実現できるように、施策・制度を推進していきます。

グラフ1 テレワーク実施率と高ストレス者・健康リスクの分析
グラフ1
テレワーク実施率と高ストレス者・健康リスクの分析
グラフ2 ストレス反応、ワーク・エンゲージメントに与える影響度
グラフ2
ストレス反応、ワーク・エンゲージメントに与える影響度
グラフ3 ストレス反応、ワーク・エンゲージメントに与える影響度
グラフ3
ストレス反応、ワーク・エンゲージメントに与える影響度

このような分析結果は、健康動態データ(健康診断データ、休業状況など)、ストレスチェック結果とともにポータルサイトや社内報を通じて、全社員に公開しています。

リージョンの主な取り組み

メンタルヘルスと健康増進活動 in Europeリージョン

Europeリージョンでは、従業員のメンタルヘルスと健康増進に向けた多様な取り組みを実施しています。メンタルヘルス推進活動が評価され、エストニアではPeaasi.ee(エストニア国民の精神的な健康を促進し、メンタルヘルスの問題に関する意識を高め、必要な支援を提供することを目的とした非営利団体)からゴールドラベルを受賞しました。英国ではメンタルヘルス啓発週間に運動イベントを開催、世界メンタルヘルスデーには職場環境改善イベントを実施しました。DACH地域ではオンライン講義から健康診断まで幅広い活動を展開し、ミュンヘンオフィスはシーメンス健康保険基金から健康賞を受賞しました。

Health award Munich

健康増進プログラム in Americasリージョン

Americasリージョンでは、従業員の健康とウェルビーイングを支援するため、多岐にわたる取り組みを実施しています。最新情報を月刊ニュースレター「Health and Harmony」で提供し、役立つアドバイスやリソースを共有。運動習慣の促進として、アプリ「Engage」で定期的なフィットネスチャレンジを推奨しています。また、予防医療の一環として、毎年恒例の無料インフルエンザ予防接種を教育機関のキャンパスで実施。さらに、ヘルシーライフスタイル費用補助金制度を設け、年間最大240ドルまで、対象となる費用を補助することで、従業員の積極的な健康増進を支援しています。これらの施策を通じて、従業員の健康意識向上と、より健康的なライフスタイルの実現を目指しています。

Health In Harmony Americas

Movement Challenge in Oceania

Movement Challenge Oceania

2024年3月、Oceaniaでは、従業員支援パートナーであるAssureと協力し、運動のメリットと包括的なウェルビーイングへの意識を高めることを目的とした4週間の運動チャレンジを実施しました。このチャレンジでは、活動量、栄養、睡眠、身体活動の改善方法を学ぶための教育プログラムに加え、実際に行動に移すことやセルフケアの実践も重視しました。

国内の主な取り組み

生活習慣病対策

富士通および国内グループ会社では、法定の健康診断項目に年齢別検査を追加した健康診断を実施し、Webシステムで健診結果、健康リスク、経年変化などを提供することで、自律した健康管理を支援しています。加えて有所見者に対して、産業医・産業保健スタッフが健康指導や受診勧奨を行うことで、生活習慣の改善・精密検査や医療機関受診の徹底を図っています。要治療と判定された人の受診勧奨後の治療状況は、重症化予防事業として富士通健康保険組合が健診後3カ月間のレセプトでチェックし、未受療者には改めて受診勧奨を行い、適切な治療につなげています。 また、社員の家族(富士通健康保険組合加入者の配偶者、40歳以上の家族)は、社員同様の健康診断(がん検診含む)が受診できるようになっています。

PCやスマートフォンで健診結果を参照できるシステム
PCやスマートフォンで健診結果を参照できるシステム

がん対策

がん対策としては、生活習慣の改善による予防と健診による早期発見・早期治療を基本施策とし、法定の健康診断実施時に年齢別に胃がん、大腸がん、前立腺がん検診を追加して定期的な受診を推進しています。婦人科健診(子宮頸がん、乳がん検診)については富士通健康保険組合と連携し、女性全員を対象として実施・費用補助をしています。また、胃がん検診としては、35歳時にピロリ菌抗体検査を実施、陽性者には精密検査を行い、胃がんの発症リスク低減に取り組んでいます。
また、グループ全社員にeラーニング「がん予防と両立支援」を実施し、がんの正しい知識を身に付け、生活習慣の改善による予防と健診受診による早期発見・早期治療につなげています。なお、富士通健康保険組合と連携し、社員の家族にもeラーニング教材を提供しています。

メンタルヘルス対策

産業保健スタッフが健康相談、メンタルヘルス疾患の就業支援・再発防止や各種メンタルヘルス教育を行うことで、社員および職場を支援し、メンタルヘルス向上につなげています。さらに常勤の精神科医・公認心理師を配置し、社内において就業時間内にカウンセリング等、専門的な支援が受けられる体制となっています。なお、健康相談やカウンセリングは、オンラインでも対応しており、在宅勤務時を含め、どこからでも受けられる体制となっています。また、健康保険組合においても電話、Webでの健康相談・カウンセリングを開設し、社員とその家族が気軽に相談できるようにしています。社員が ‘こころ’のWell-being を維持して働けるよう、メンタルヘルスに関する情報をまとめたWebサイトをイントラネット上に開設しています。相談窓口、メンタルヘルス関連コンテンツ、メンタルヘルス不調に関連する社内制度、ストレスチェックに関する情報を掲載しています。2024年度からは世界精神保健連盟が推進する10月10日の「世界メンタルヘルスデー」に合わせて、社員のメンタルヘルスへの意識向上を図り、セルフケア、ラインケアにつなげる目的でトップメッセージ、自身のストレス解消法、メンタルのセルフケア方法について発信しています。

メンタルヘルスデーグラフィックレコーディング
メンタルヘルスデーグラフィックレコーディング

ストレスチェックでは、診断による社員のセルフケアを支援するとともに、集団分析結果を他の健康データと統合して経営層・幹部社員にフィードバック、Work life shiftの取り組みとも同期して、職場環境の改善につなげています。また、健康リスクが高い職場や高ストレス判定者が多い職場へは、ストレスマネジメント教育や健康いきいき職場づくりワークショップを提供し、ストレス要因低減、職場活性化を支援しています。

口腔・歯の健康対策

口腔・歯の健康は、全身の健康の保持増進に重要な役割を果たすとともに、生涯を通じたQOL(Quality of life)に大きく影響することから、重要な健康課題の1つと設定し、口腔および歯の健康づくりについて、歯科検診、予防歯科セミナー等の施策を行っています。富士通クリニック内歯科において従来むし歯などの治療を中心としていた診療を、むし歯や歯周病の原因とリスクを調べ、発症を未然に防止し、長期にわたって口腔・歯の健康を管理していく歯科医院として、従来の歯科の設備やサービスを見直し、2023年9月に予防型の歯科医院へリニューアルしました。従業員へ口腔・歯の健康について啓発する中で、実践を通じた情報発信を行っていきます。

  • 歯科検診
    • 25、30、35、40、45、50、55、60歳の社員を対象に、歯牙(う蝕・破折)のチェック、歯周ポケット測定、ブラッシング指導等を行い、若年層のうちから口腔・歯の健康に関心を持ってもらうとともに、早期治療、予防を推進しています。
  • 予防歯科セミナー
    • 予防歯科セミナーを開催し、むし歯(う蝕)・歯周病の病因論、歯科受診の方法、セルフケアの方法など、KEEP28(注7)を目指した知識普及を行っています。2024年度は「人生100年時代の~」をテーマに歯だけでなく口腔の機能にフォーカスした内容を展開しました。
歯科治療室
歯科治療室

注7:「KEEP28」は、JOFが推進している歯が生えそろってから一生を終えるまで一本も歯を失わないこと、現在の年齢から歯を失うことなく生涯自分の歯で生活することを目的とした予防歯科の社会的な取り組み

ヘルスリテラシー・健康意識の向上

保健指導やeラーニング・幹部社員研修・全社セミナーなどの各種健康教育、運動・食事・喫煙に関する各種イベント、そして社内報やポータルサイトを通じた情報提供などを通して、社員のヘルスリテラシー・健康意識の向上、健康行動の定着を図っています。

若年層からのヘルスリテラシー・健康意識向上施策

富士通では、若年層のヘルスリテラシー・健康意識向上に力を入れています。入社後の研修では、自身の健康管理に関する内容を必ず盛り込み、その後、入社者全員を対象とした医療職との面談を実施しています。新生活のスタート時から健康を意識してもらうことで、ヘルスリテラシーの向上を図っています。さらに、仕事や生活環境が大きく変化する30歳時には医療職による全員面談、35歳時には予約制で専門職による面談を実施するなど、ライフステージに合わせたきめ細やかな健康サポートを提供しています。

健康教育

全社eラーニング:年1回、富士通および国内グループ全社員に対して、重要な健康テーマをとりあげてeラーニングにより知識の習得と健康意識の向上を図っています。2024年度は「睡眠からはじめる健康づくり」というテーマで実施し、国内社員36,376名が受講し、事後アンケートにおいて93%が有益であると回答しました。
  • 幹部社員:幹部社員登用時および年に1回、ピープルマネジメント教育の一環として、部下のメンタルヘルスケア教育を実施しています。
  • 全社セミナー:「運動」「休養」「食事」「禁煙」「女性の健康」などに関してセミナーを国内グループ全社員に対してオンライン形式で配信しています。2024年度のセミナーは平均1,000名の社員がライブ参加し、事後アンケートにおいて98%が有益であると回答しました。
  • 事業所セミナー:事業所ごとの課題に則して、メンタルヘルス、健康づくりなどのテーマでセミナーを実施しています。
  • (注)詳細は、2024年度実績 健康教育をご覧ください。

健康教育後の取り組み

将来を見据えた健康管理をテーマに2023年度「歯と口からはじめる健康づくり」eラーニングの内容をふまえ、学習した内容を自分事としてもらえるよう、富士通健康保険組合による歯科健診補助年代の拡大を行いました。歯科健診を受ける機会の拡大とともに、歯科健診会場で歯科セミナーの上映、体組成測定、ロコモ測定、骨密度測定などを複合的に提供し、行動変容を促しています。様々なプログラムを提供し各自に合った健康行動につなげていきたいと考えています。

健康イベント

健康イベント

  • 全社ウォーキングイベント「みんなで歩活」
    日常生活の中に運動習慣を定着させ、健康意識の向上を図るため、春と秋の年2回、スマートフォンアプリなどを活用して1カ月間の平均歩数をチーム・個人で競う全社ウォーキングイベント「みんなで歩活」を富士通および国内グループ会社全体で実施しています。平均歩数上位者、1日平均 6,000歩達成のチーム、毎日8,000歩達成などのチーム・個人にインセンティブが進呈されます。
  • 全社ウォーキングイベント連動企画
    ウォーキングイベント募集期間、開催期間、開催されていない期間含めて、富士通では多くの連動企画を実施しています。富士通の陸上競技部競歩選手によるウォーキング教室から、Fujitsu SportsのアスリートとRIZAPがコラボレーションし、スキマ時間で実施できる「1日5分のちょいトレチャレンジ♪』のLIVE配信。歩活期間中の応援イベントとして、ティップネスによる「20分で2,000歩目指す!室内ウォーキングLIVEレッスン」も開催しています。各事業所においてもLIVE配信のパブリックビューイングをはじめ特色あるウォーキングイベントを開催しています。
  • 食育イベント「みんなで食育DAY」
    毎月19日を「食育DAY」として食事行動に関するメールマガジンを国内全社員に配信し、健康のための食事行動や旬の食材を用いた健康レシピとその効果を紹介するとともに、全国の社員食堂でその食材を用いた特別メニューを提供し、食に対する意識を高める取り組みをしています。
  • 健診値改善セミナー
    健康増進に取り組むべきと理解しているが行動を起こせていない従業員をターゲットにRIZAPの講師による健康診断の結果をもとにより具体的な改善方法を学び、実行し、振り返りを行うセミナーを開催しています。
  • (注)詳細は、2024年度実績 健康イベントをご覧ください。
  • 連動企画が盛りだくさん!富士通の「みんなで歩活2024秋」 様々な垣根を越えて楽しくLet's sports! 
全社ウォーキングイベント連動企画

職場環境整備

富士通グループでは、所属・会社単位での社員の健康状態や健康づくりへの取り組み状況等をグループ全体と比較したデータを集約した「健康通信簿」を作成しました。エンゲージメント調査、ストレスチェックの集団分析結果と併せて経営層にフィードバックし、社員の健康状況についての課題を共有するとともに経営層、職場と一体となった職場環境整備に取り組んでいます。
また、長時間労働削減に向けた様々な取り組みを行うことで、社員一人ひとりのワークライフバランスと生産性の向上を目指しています。Work Life Shiftの推進により、テレワーク勤務を基本とし、また、フレックスタイム制や裁量労働制など柔軟な勤務形態を積極的に活用することで、多様な働き方をサポートする仕組みを充実させています。

「健康通信簿」サンプル
「健康通信簿」サンプル

喫煙対策

受動喫煙による健康被害から社員を守り、喫煙者の健康リスク低減を図るため、2020年10月から事業所内において完全禁煙を実施しています。
喫煙者の禁煙をサポートするために、喫煙の健康への影響を正しく理解するためのセミナー開催、禁煙治療の支援・費用補助などの取り組みを推進しています。また、喫煙に関する情報をイントラネット上に集約し、治療などの相談窓口を設置しています。5月の世界禁煙デーには産業医からのメッセージを発信し、グループ全体の禁煙への意識向上につなげています。また、アプリを使用して、禁煙チャレンジャーとサポーターがチームとなって取り組む禁煙チャレンジを開催しています。アプリではゲーミフィケーションを活用して禁煙チャレンジャーが冒険者、サポーターが仲間たちとなり、禁煙を達成する旅に出るという体験を通じて禁煙成功への意識を盛り上げています。

女性の健康への取り組み

女性特有の健康課題に対して、女性の健康に関する知識向上や女性を取り巻く健康課題に対する理解・関心の醸成を図るため教育・情報提供、専用の相談窓口の設置、女性特有のがん検診の実施・費用補助などを行い、女性がいきいきと働くことができる職場づくりを推進しています。

  • イントラネット内に「女性の健康ポータルサイト」を開設し、テーマ(ホルモン・ライフプラン・更年期・がん等)別の女性の健康に関する情報、セミナー開催情報や過去のセミナーのアーカイブ、女性の健康相談窓口などの情報発信を行っています。
  • 毎年10月のピンクリボンデー、3月の女性の健康週間に合わせて、女性の健康に関するセミナーをグループ全員に対してオンライン形式で配信しています。対象者を女性社員だけに限定せずに全社員とすることで、全社員が女性特有の健康問題に正しい知識や関心を持ち、女性がはたらきやすい職場づくりを推進し、女性社員の活躍を支援しています。
  • ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン施策と連携し、育児休職からの復帰直後の社員および育児中社員を部下に持つ上司を対象に開催している育児と仕事の両立をテーマとしたセミナーにおいても、女性特有の健康に関する時間を設けています。
  • 婦人科健診(子宮頸がん、乳がん検診)は、女性社員全員を対象として、自己負担なしで受診することができます。会社の法定健康診断とセットでの受診や契約医療機関での受診、かかりつけ医での受診など受診方法を選択できます。
女性の健康ポータルサイト
女性の健康ポータルサイト

仕事と治療の両立支援

富士通グループ「職場復帰の手引き」

富士通および国内グループ会社では、「きちんと治療してから仕事に復帰する」を基本的な考え方として、安心して治療に専念できるよう各種休暇制度、収入補償の仕組みを整えています。休業からスムーズに復帰ができるように、休業中から医療職による支援を行い、復帰に際しては、産業医(産業保健スタッフ)、人事、所属長、本人が合同面談を行い、復帰後の業務や就業上の配慮を検討しています。
休業中の療養、休業からの復帰を支援するため、社員およびサポートする所属長や家族に向けて、療養の目的や望ましい療養のあり方、体調が回復し職場に復帰する際の考え方、職場復帰の手続き上の留意点等をまとめたガイドブック「職場復帰の手引き」を提供しています。また、このガイドブックを職場復帰支援に関わられている他社の産業医(産業保健スタッフ)、人事、所属長にも活用していただけるようにしました。

職場復帰の手引き

留意事項

本ガイドブックは、画一的な産業保健活動を強制するものではありません。従業員への対応は、個別因子、企業ごとのルールによって総合的に判断されるべきもので、記載されている内容はその参考にすぎないものと考えています。本ガイドブックは、休職者の復職の判定、支援の際に、主治医、産業保健スタッフ、並びに休職者本人が参考にするために作成されていますが、今後より質の高い研究成果が示されれば、修正、変化する可能性があります。
著者らは、可能な限りの手段を講じて記載されている情報の確認を行っていますが、配布に際していかなる保証を行うものではありません。本ガイドブックは内容の解釈および使用の責任は利用者にあります。著者らは、本ガイドブックの使用によって生じたいかなる損害に関して責を負うものではありません。

感染症対策

富士通および国内グループ会社では、様々な感染症から社員を守るため、相談窓口の設置、情報提供など積極的な対策を講じています。感染症の予防対策として、季節性インフルエンザ予防接種を社内で実施するほか、海外赴任者を対象とした赴任先ごとに推奨される予防接種(会社負担)を実施しています。また、近年流行が確認された風しんは自治体と連携し、事業所での教育や啓発を実施しています。

頭痛対策

頭痛専門の産業医を配置し、社員の頭痛相談を行っています。
日本頭痛学会、日本頭痛協会が制定している頭痛の日(2月22日)には頭痛を持つ社員が相談しやすく、気軽にサポートを受けられる環境になることを願い、社内の産業保健スタッフはグリーンのリボンを身につけています。

頭痛の日

社外評価

健康経営優良法人2024~ホワイト500~

富士通は経済産業省および日本健康会議より「健康経営優良法人~ホワイト500~」に9年連続で認定されています。これらは、富士通が、社員と家族の健康と安全確保を経営の最重要課題の1つと位置づけ、全国の事業所に医療専門職が在籍している充実した体制を整え、生活習慣病対策の保健指導、メンタルヘルス対策や喫煙対策など、様々な施策に継続的に取り組んできた結果が評価されたものです。
国内グループ会社においては、「ホワイト500(上位500法人)」に2社、「大規模法人部門」に8社、「中小規模部門」で7社が認定されました。

(注)社名は認定時のもの(2025年4月1日時点 健康保険組合加入会社を記載)

  • 大規模法人部門(ホワイト500):富士通Japan(株)、(株)島根富士通
  • 大規模法人部門:富士通ネットワークソリューションズ(株)、(株)FDK、エフサステクノロジーズ(株)、(株)富士通ラーニングメディア、新光電気工業(株)、富士通フロンテック(株)、(株)ジー・サーチ、Ridgelinez(株)中小規模法人部門:(株)モバイルテクノ、、(株)ベストライフ・プロモーション、(株)富士通フロンテックシステムズ、(株)ツー・ワン、(株)FTIS、エフサステクノロジーズ西日本(株)、エフサステクノロジーズ太陽(株)
健康経営優良法人 2025

スポーツエールカンパニー2025

SPORTS YELL COMPANY 2025

富士通では、社員の健康増進のためにスポーツ活動の支援や促進に向けた取り組みを実施している企業として、 スポーツ庁より「スポーツエールカンパニー2025」に認定されました。
Fujitsu Sportsのアスリート、富士通健康保険組合と連携し、楽しく参加できるスポーツイベントを開催しています。

2025年3月がん対策推進優良企業表彰受賞

富士通は、厚生労働省が行っている「がん対策推進企業アクション(注8)」の令和六年度がん対策推進優良企業表彰を5年連続で受賞しました。

注8:がん検診受診率の50%以上への引き上げと、がんになっても働き続けられる社会の構築を目指す国家プロジェクト(厚生労働省委託事業)

2024年以前の表彰など
  • 2024年3月 女性の健康フレンドリー企業2024「女性からだ会議Ⓡ大賞」
  • 2022年12月 スポーツ庁令和4年度体力つくり優秀組織表彰の「体力つくり国民会議議長賞」受賞
  • 2022年3月 「頭痛対策プログラムの世界的リーダー企業」認定
  • 2021年3月 「健康経営銘柄2021」選定
  • 2021年10月 女性からだ会議®大賞2020優秀賞受賞
  • 2020年3月 がん対策推進企業表彰「がん対策推進パートナー賞【情報提供部門】」受賞

健康経営普及の取り組み・社会貢献

富士通では、健康管理・健康経営の実践事例や研究成果などを様々な形で社外に提供・発表することで、健康経営の普及、社会全体の健康課題の解決に貢献しています。また、産業医・医学生・看護学生などの企業内実習の受入れを行い、産業保健人材の育成に貢献しています。

  • がんeラーニング教材の社外への提供
    2019年度に富士通および国内グループ会社社員向けに実施したeラーニング「がん予防と両立支援」で使用した教材を「がん対策推進企業アクション」(厚生労働省プロジェクト)を通じて、同プロジェクトのパートナー企業・団体に提供しています。
  • 日本産業衛生学会での発表
    富士通Japan株式会社と連携し、第97回日本産業衛生学会においてスポンサードシンポジウム「富士通の健康経営施策~eラーニング、ICT・データを活用した健康施策の実践~」を開催しました。本シンポジウムを通じて、富士通のソリューションを活用した健康経営の推進事例を共有することで、健康経営の普及にわずかながらでも貢献できればと願っています。
  • (注)その他の社外発表等については、2024年度実績 健康経営の普及・社会貢献をご覧ください

健康経営関連サービス

富士通グループでは、社会全体の「健康」に対して、病院向け、診療所向け、介護事業者向けソリューション、健康情報ソリューション、地域医療ネットワークなどヘルスケアソリューションの提供を通じて貢献しています。
また、人々が生活の質を向上させ、ウェルビーイングを実現するため、イノベーションとトラスト基盤を提供し、一人ひとりの意思に基づくデータ循環や、先端技術を誰もが使える社会の実現に向けて、生活者・医療機関・企業・行政などをつなげ、生活者が中心となる社会と産業の再構築を目指します。

2024年度実績

健康教育

表1 研修・教育の区分別受講者数

表1 研修・教育の区分別受講者数

表2 全社セミナーの名称および視聴者数

表2 全社セミナーの名称および視聴者数

健康イベント

表3 全社ウォーキングイベント「みんなで歩活」

表3 全社ウォーキングイベント「みんなで歩活」

表4 全社ウォーキングイベント連動企画LIVE配信

表4 全社ウォーキングイベント連動企画LIVE配信

健康経営の普及・社会貢献

表5 社外発表(講演・学会発表・記事投稿)

表5 社外発表(講演・学会発表・記事投稿)

表6 健康経営関連のプレスリリース・お知らせ

表6 健康経営関連のプレスリリース・お知らせ

表7 社外委員検討会・委員会等への参画・派遣の状況

表7 社外委員検討会・委員会等への参画・派遣の状況

表8 産業医、医学生、看護学生向け研修・実習の受入れの状況

表8 産業医、医学生、看護学生向け研修・実習の受入れの状況