安全衛生
富士通グループ労働安全衛生基本方針
-
基本理念
富士通グループは、すべての事業活動において心とからだの健康と安全を守り、持続可能な未来の実現に貢献する。
-
行動指針
- 各国各地域の労働安全衛生に関する法令・指針・コンプライアンスを遵守し、安全衛生情報の開示および社員の意見を取り入れた安全衛生活動を実施する。
- 安全衛生管理推進体制を継続的に改善し、各国各地域の状況に応じて安全・健康・心理社会的リスクへ配慮した職場環境を維持増進することで、社員一人ひとりのウェルビーイングの実現を目指す。
- 「重大な労働災害ゼロ」および予防可能な業務上の災害によるビジネス機会の損失をゼロにする。
- 職場点検やリスクアセスメント等の実施を通して、危険箇所および健康障害となり得る要因を特定し、優先順位を付けて課題の改善に取り組む。
-
本方針の適用範囲
本方針は、富士通グループの全社員に適用されます。
また、富士通グループのすべてのお取引先およびパートナーに対しては、富士通グループサステナブル調達指針にて「2. 安全衛生」を制定し、理解と遵守を求めています。 -
本方針の承認先
本方針は、CHRO(最高人事責任者)によって承認されました。
- (注1) 安全衛生は、富士通グループにおけるウェルビーイング活動の一環として推進しています
- (注2) Japanでは、中央安全衛生委員会にて日本国内における年度目標と重点項目を報告しています
- (注3) International OH&Sでは、上記基本方針に基づき、ビジョン、主要な目標、および具体的な行動指針を策定しています
富士通グループは、あらゆる事業活動を進めていくにあたり、「富士通グループ労働安全衛生基本方針」を定め、安全・快適に働く環境の整備と職場風土づくりをグループ一体となって推進しています。2026年3月には同方針を改訂し、グローバル全体で安全衛生活動のさらなる強化を図っています。
安全衛生に関する方針や取り組み内容は、CHRO(最高人事責任者)に報告・共有するとともに、全社員に周知しています。また、各リージョンに安全衛生の管理推進体制を整備し、各国の法令および関連する指針(厚生労働省、ILO等)に則って、労働安全衛生に関するコンプライアンスや予防対策を徹底しています。これにより、各地域の状況に応じたリージョン主導の包括的なアプローチを進めています。
日本においては、各事業所における「安全衛生委員会」を統括する機能として、人事・総務部門、健康管理部門および労働組合の代表者などにより構成される「中央安全衛生委員会」を設置しています。中央安全衛生委員会では、年1回各事業所で発生した災害状況の確認および防止策を、経営層および各事業所に報告・情報共有するとともに、労働安全衛生に関する全社的な方針を策定しています。また、人事・総務部門、各事業所代表者により構成される各事業所の安全衛生組織は、毎月「安全衛生委員会」を開催し、労働安全衛生に関する指針に沿って事業所の特性に適した方針策定と優先順位付け、安全・健康な事業所づくりに取り組んでいます。また、安全衛生組織において定期的な職場巡視を行い、職場点検チェックリストをもとに、危険箇所や健康障害となり得る要因のチェックと改善報告、リスクアセスメントを実施し、緊急時に備え対応方法を各事業所の社内イントラサイトに掲載しています。人事部門では、職場マネジメントに関する問い合わせシステムや労働災害を迅速に報告するためのワークフローを運用し、社員からの問い合わせ・相談への対応を随時行っています。
Europeリージョン、Americasリージョン、Oceania、ASEAN、Global Delivery Business Groupにおいては、年3回の労働安全衛生リーダーシップフォーラムを開催しています。本フォーラムは、地域および国単位での労働安全衛生に関するパフォーマンスのモニタリングおよび検証を行うとともに、戦略目標に対する進捗の評価、主要成果の共有、ならびに継続的な改善活動の推進を目的とした、重要なマネジメントの枠組みです。また、リーダー層の積極的な関与を促進し、職場における労働災害を許容しない文化を醸成する役割も果たしています。
- 目標:重大な労働災害発生件数 0件
2025年度実績
富士通グループでは、「重大な労働災害ゼロ」を目指し、すべての職場において、安全で働きやすい環境を実現し、心とからだの健康づくりを推進するため、様々な施策に取り組んでいます。具体的には、安全衛生に関わる情報の提供、労働災害防止への意識向上にむけた教育機会の提供、運動習慣や予防的行動の定着などの行動変容を促す取り組みの推奨、ならびに、国際認証の取得を通じた活動品質の維持と向上などを実施しています。また、各地域において自然災害や地政学的事象が発生した場合には、社員とその家族、富士通グループ関係者ならびにお客様の安全・健康の確保に取り組むとともに、適切な情報提供を行っています。
労働安全衛生教育
安全衛生や心身の健康への意識を高めるための教育を、各国、各地域の職場環境に合わせて実施しています。特に、社員のセルフケアや予防行動につなげる情報として、生活習慣の改善、各種予防接種、メンタルヘルスなどに関する内容を継続的に発信しています。また、Global Fujitsu Learning EXperienceを活用し、グローバルレベルで、いつでも、誰もが学習できる環境を展開しており、各リージョン・各国の事情に応じた取り組みを行っています。
日本では、富士通および国内グループ会社への入社者に対して、労働災害防止の基礎知識と自身の健康管理に役立つ基本事項を習得する安全衛生教育(eラーニング)を実施しています。(修了者2025年度実績 938人)。
Europeリージョン、Americasリージョン、Oceania、ASEAN、Global Delivery Business Groupでは、社員が職場の安全衛生リスクを理解し、適切に管理するために、グローバルで多様な職場環境を仮想体験できる没入型オンライントレーニングプログラム「Safety Awareness World」を実施しています。(対象社員35,000人中95%が完了)本トレーニングには、安全に関する重要なトピックに焦点を当てた学習モードとテストモードが含まれ、ハザード・インシデントの報告、様々な職場環境における緊急時の対応、リスクアセスメント評価、作業用機器の安全、潜在的な障壁を取り除くためのアジャストメントなど、職場の健康・安全リスク管理に関する理解と実践能力を深める設計となっています。また、アクセシビリティ向上のため10言語に対応しており、国や地域間での結果を比較することも可能です。さらに、Europeリージョン、Americasリージョン、Oceania、Global Delivery Business Groupのリーダー層を対象に、メンタルヘルスやウェルビーイング向上を目的とした学習プログラム「We Care Manager Program」を実施しています。本プログラムのオンラインモジュールでは、メンタル面での健全なチームづくりを推進するため、チームメンバーとの対話の基本、初期の不調サインの把握、思いやりのある対応、難しい対話の進め方、ならびに必要な支援先への適切なつなぎ方などを学びます。また、受講後は12週間にわたり、フォローアップ動画が配信され、学んだ内容の実践および定着を支援します。
世界労働安全衛生デー
ILO(国際労働機関)が主催する「世界労働安全衛生デー」の趣旨に賛同し、グローバル一体で広く社員の労働安全衛生に関する啓発活動を継続的に実施しています。2025年の世界労働安全衛生デーでは、安全衛生の重要性や、安全で健康的な職場環境について、全社員に向けたメッセージを発信しました。
Europeリージョン、Americasリージョン、Oceania、ASEAN、Global Delivery Business Groupでは、各国、各地域のチームが安全に作業できる環境の構築を目指し、安全衛生に関する啓発キャンペーンを実施しました。感染症対策、ストレスマネジメント、在宅勤務における安全対策、安全な出張対応、ならびに事故防止(転倒・転落など)に関する教育を通じて、多様なリスクの低減を図っています。
労働安全衛生に関する国際認証取得の取り組み・社外評価
労働安全衛生(OH&S)マネジメントシステムの国際規格であるISO45001について、海外リージョンを中心に認証取得を実施しています。海外リージョンでは、イギリス、フランス、スペイン、オーストラリア、ニュージーランド、ドイツ、ポルトガル、インド、エストニア、ポーランド、フィリピンで認証を取得しました。ISO 45001の認証取得により、社員および関係者にとって安全で健康的な職場環境を提供するとともに、業務に起因するけがや健康障害の予防に取り組んでいます。また、IOSH(イギリス労働安全衛生協会)の会員でありISO45001の主任監査員としての研修資格を持つ労働安全衛生専門家チームが海外リージョンの各地に配備されており、多様な社員が働く場所をサポートしています。
社外評価においては、安全で健康的な労働環境の維持に向けた取り組みが評価され、Global Delivery Business Group(フィリピン)およびヒースロー空港(イギリス)アカウントがBritish Safety CouncilよりInternational Safety Awardを受賞しました。この賞は、職場における労働災害や業務起因の健康障害の予防、ならびにウェルビーイングやメンタルヘルスへの取り組みを評価するものです。
イギリスでは、安全・健康およびコンプライアンスに関する高い基準を示す各種認証を維持しています。Contractors Health and Safety Assessment Scheme(CHAS)およびSafeContractorは、安全・健康および規制要件への適合を証明するものです。また、Rail Industry Supplier Qualification Scheme(RISQS)およびAchilles UVDBは、鉄道およびユーティリティ分野における能力と信頼性を認証しており、「Achilles UVDB」は責任あるサプライチェーン管理およびESGコンプライアンスの推進にも寄与しています。さらに、International Institute of Risk and Safety Management(IIRSM)のEmployee Learning Programme of the Year部門において、「Safety Awareness World」が受賞しました。本プログラムは、グローバルな実践的シナリオと、「Risk Manager Challenge」と呼ばれる演習を組み合わせたもので、受講者は発生可能性と影響度のマトリクスを用いてリスクをリアルタイムで評価・優先順位付けし、即時のフィードバックを通じて判断力を高めます。これにより、安全教育をより実践的かつ主体的に学べるものとし、社員のリスク対応力の向上と全体的な安全意識の強化につなげています。また、グローバルな環境および人権に関する新たな要求事項に合意したGlobal Electronics Councilのサステナビリティ技術委員会およびIOSH(イギリス労働安全衛生協会)のビジネスリーダーフォーラムにも継続的に参加しています。
台湾では、台湾政府の規定に沿った職場安全衛生活動を実施し、Health Promotion Administration(MOHW-HPA)のHealthy Workplace Certification-Health Promotion Markの認証を取得しています。
(国際労働機関)
(イギリス労働安全衛生協会)
ISO45001取得グループ会社
Fujitsu Australia Limited
Fujitsu Services Limited
AS Fujitsu Estonia
Fujitsu Technology Solutions SAS
Fujitsu Germany GmbH
Fsas Technologies GmbH
Fujitsu Consulting India Private Limited
WeServ Systems International Inc
Fujitsu Technology Solutions Sp. z o.o.
Fujitsu Poland Sp. z.o.o.
Fsas Technologies, S.L
Fujitsu Technology Solutions LDA
Fsas Technologies S.L.U
Fujitsu Technology Solutions S.A
Fsas Technologies Limited
Fujitsu New Zealand Limited
労働災害への対応・職場マネジメント
労働災害における予防対策の徹底と並行して、労働災害の発生時には、各リージョン・各国で迅速な対応を実施しています。
日本では、社員に業務上のケガ等が発生した際、いつどの様な場面で事故が発生したのか、労働災害の状況を迅速かつ適切に情報収集するためのワークフローを運用し、人事部門による対応までのプロセスを強化しています。人事部門では、社員や職場からの報告内容を確認後、対象者本人や関係者へのヒアリングを実施し、より詳細な内容を調査するとともに、労働災害によるケガ等からの回復に必要な措置を講じています。また、職場マネジメントに関する問い合わせシステムを通して、労働災害や安全衛生全般に関する社員からの相談にも常時対応しています。
Europeリージョン、Americasリージョン、Oceania、Global Delivery Business Groupでは、労働災害報告システム「Ask Safety」を活用し、労働災害およびインシデントの報告、調査ならびに再発防止に向けた対応の管理を行っています。本システムの活用は、研修プログラムや社内ポータルサイト、ウェビナーセッションなどを通して、定期的に各地域および各国の社員に広く促進しています。また、社員に向けて日常的に自身の作業環境の見直し、職場アセスメントの実施を推奨しています。これらのアセスメントには、通勤やサステナビリティに関する観点も含まれ、現在および将来にわたる環境への影響を測っています。また、社員はシステムを通じて、安全衛生に関するサポートの要請、懸念事項の報告、改善のための提案を行うことができます。社員からの相談事項は、適切な安全衛生の専門担当者に自動的に割り当てられ、対応完了までの進捗を管理しています。さらに、Ask Safetyのプラットフォーム上では、エビデンスに基づく設問で構成された職場ストレスリスク評価(Workplace Stress Risk Assessment)を実施し、社員に影響を与える職場ストレス要因の把握や傾向分析をするとともに、より健康的で持続可能な職場環境の構築につなげています。
また、国際的に認証された安全衛生マネジメントシステムを維持し、リスクベースのプロセスで構築された方針、手順、作業指示書の整備および事業継続に向けた包括的な緊急対応体制の構築を通じて、各国・各地域で働く社員をサポートしています。
台湾では、産業保健師が毎月事業所を訪問し、社員の健康に関する相談対応を行い、専門的な医療ケアやアドバイスを提供しています。
労働災害の発生状況(富士通およびグループ会社)
Japan(注1)
| 年度 | 度数率(注2) |
|---|---|
| 2022年 | 0.03 |
| 2023年 | 0.09 |
| 2024年 | 0.13 |
| 2025年 | 0.08 |
| 年度 | 強度率(注4) |
|---|---|
| 2022年 | 0.00 |
| 2023年 | 0.00 |
| 2024年 | 0.00 |
| 2025年 | 0.00 |
- (注1) : 富士通株式会社(対象期間:各年1月~12月)
- (注2) : 厚生労働省の規則に準拠し算出:度数率([労働災害による死傷者数(注3)/延べ実労働時間数] x 1,000,000)
- (注3) : 休業1日以上または身体の一部もしくはその機能を失う業務上災害による死傷者数
- (注4):厚生労働省の規則に準拠し算出:強度率([延べ労働損失日数/延べ実労働時間数] x 1,000)
海外リージョン(2025年1月~12月)
| 地域 | Non-fatal occupational injury frequency rate (注5) |
|---|---|
| Europeリージョン | 0.72 |
| Americasリージョン | 0.00 |
| Oceania | 2.52 |
| ASEAN | 0.00 |
| Global Delivery | 0.12 |
| East Asia | 1.52 |
| 地域 | Non-fatal occupational injury severity rate (注6) |
|---|---|
| Europeリージョン | 23.52 |
| Americasリージョン | 0.00 |
| Oceania | 19.73 |
| ASEAN | 0.00 |
| Global Delivery | 3.02 |
| East Asia | 8.37 |
- (注5) ILOの規則に準拠し算出:Non-fatal occupational injury frequency rate([Number of new cases of non-fatal occupational injury during the reference period] / [Total number of hours worked by workers in the reference group during the reference period] x 1,000,000)
- (注6) ILOの規則に準拠し算出:Non-fatal occupational injury severity rate([Number of days lost due to new cases of non-fatal occupational injury during the reference period] / [Total number of hours worked by workers in the reference group during the reference period] x 1,000,000)
重大な労働災害の発生状況(2025年1月~12月)
| 地域 | 発生件数 |
|---|---|
| Japan | 0件 |
| Europeリージョン | 0件 |
| Americasリージョン | 0件 |
| Oceania | 0件 |
| ASEAN | 0件 |
| East Asia | 0件 |
| 2025年(目標) | 0件 |
欠勤率(注7)
| 年度 | 従業員欠勤率(注8) |
|---|---|
| 2022年度 | 1.336% |
| 2023年度 | 1.090% |
| 2024年度 | 1.092% |
| 2025年度 | 1.143% |
| 2025年度目標 | 1.173% |
| 年度 | 従業員数 |
|---|---|
| 2022年度 | 62,345人 |
| 2023年度 | 61,946人 |
| 2024年度 | 60,606人 |
| 2025年度 | 56,898人 |
- (注7):富士通および国内グループ会社(2022年度59社、2023年度56社、2024年度56社、2025年度50社)の年度末(3月20日)時点の就業人員ベース(正規従業員数)
- (注8) : 従業員欠勤率(欠勤率=[欠勤日数(注9)/年間の所定就業日数合計] x 100)
- (注9) : 欠勤日数=欠勤+休職(いずれも病気欠勤・休職日数、事故欠勤・休職日数、労働災害による欠勤日数を含む)