企業カルチャーの変革
Fujitsu Way
富士通は、社会における富士通の存在意義「パーパス」を軸とした全社員の原理原則である「Fujitsu Way」を掲げています。すべての富士通社員が、パーパスの実現を目指して、挑戦・信頼・共感からなる「大切にする価値観」「行動規範」をもって日々活動し、富士通の価値をお客様や社会に届けていきます。

Fujitsu Way推進に向けた取り組み
社内向けコミュニケーション施策の展開
Fujitsu Wayへの共感を高めるための社内向けコミュニケーション施策を展開しています。
グローバルかつ大規模な組織に対し、1つの方向性、価値観を全社員が理解し、共感を呼ぶためには、まずはトップ層から理解を深め、自らが推進する責任を負う必要があるという考えから、各部門における本部長やグループ会社の社長を「Fujitsu Way推進責任者」に任命しています。そして現場でのFujitsu Way実行に責任を持ち、動機づけを図る場として、社長とFujitsu Way推進責任者による「Fujitsu Wayミーティング」を年に1~2回開催しています。
また、富士通社員一人ひとりがFujitsu Wayを理解できるよう、Fujitsu Way解説書を作成し、グローバル全社員に共有しています。経営陣が心に描く、富士通を変えていきたい思いや、歴代社長などが残した言葉(受け継ぐべきDNA)、そして言葉一つひとつに込められた背景を共有することで、Fujitsu Wayを自分事として認識できるようにしています。今後もパーパスの実現に向け、ワークショップやFujitsu Wayに関する解説ビデオなどによるコミュニケーションを通じて、Fujitsu Wayの実践に取り組んでいきます。

社員のエンゲージメント
エンゲージメントサーベイという全社員に向けたアンケート調査を通じて、社員のパーパスにまつわる理解度・共感度を年に一度、測定しています。2021年に開始した本調査では、社内における理解フェーズが変わってきたことを受け、質問の文言を変更しましたが、3年間の取り組みを経て海外は6ポイント、国内では9ポイントの上昇が見られました。
また、富士通のパーパスを実現するには、社員一人ひとりの想いを結集させ、より大きな力を生んでいく必要があると考え、2020年より個人のパーパス(My Purpose)をかたちにする取り組み「Purpose Carving®」を進めています。
対話のプログラムであるPurpose Carving®では、その人が歩んできた道のりや大切にしている価値観を振り返り、未来に向けて想いを馳せながら、個人のパーパスを明確化します。2025年5月現在、グローバル含め83,000人の社員が実施し、富士通のパーパスとの重なりを変革の原動力としています。
マテリアリティ貢献賞
2025年度から新たな社内表彰制度「マテリアリティ貢献賞」を開始しました。パーパス実現に向けたマテリアリティへの取り組み促進、ビジネス活動とそれを支える組織活動を称える制度です。
マテリアリティの各分野に応じた一つひとつのプロジェクト活動が結集することで、マテリアリティで定めた課題の解決に対し、大きなインパクトを生み出すことを目指しています。
Fujitsu Wayの大切にする価値観に加え、貢献しようとしているマテリアリティ項目と、ビジネスへの貢献度を審査基準として、Fujitsu Way推進責任者やCSSO(注1)が審査員として参加しています。
2024年度まで実施していたサステナビリティ貢献賞では、ビジネスを通じた持続可能社会への貢献を目指して4年間に渡って活動を継続しました。
2024年度は、グローバルの富士通グループ各社から182件に及ぶ多数の応募があった中、大賞2件、優秀賞6件を選出しました。マテリアリティの貢献分野ごとに、2024年度の応募案件の一例をご紹介します。
注1:CSSO:Chief Sustainability & Supply Chain Officer
過去の取り組み:サステナビリティ貢献賞2024年度 受賞案件
- 地球環境問題の解決:脱炭素社会実現に向けた低消費電力化技術や効率化、循環型産業への転換、環境モニタリングなど
- デジタル社会の発展:食品ロスや物流問題の解決、官民連携による情報共有基盤の構築やセキュリティ強化、各種業種業態へのDX推進など
- 人々のウェルビーイングの向上:医療・健康データの活用による創薬研究、コミュニティーへの貢献など
- テクノロジー分野:GPU不足やAI電力問題の解決、光ファイバーを用いた大容量伝送技術、革新的な技術開発など
- 経営基盤:ビジネス変革に向けたDX志向の実践など
- 人材育成:グローバル寄付基盤の導入、ジェンダー平等・インクルージョンに関するトレーニング、多様な働き方の推進など