AIスペース-産業データ連携と業界横断の価値創出
AIスペースは、富士通がIDYX Trust Interconnectなど国際的な接続実証を通じて培ったトラスト技術を活かし、業界横断の安全なデータ連携とAI活用による新たな価値創出を支援します。
AIスペースが生む産業データ活用と価値創造
産業データ連携でAI意思決定を高度化する
企業や組織の枠を超えて産業データを安全に連携し、AIによる分析・予測・意思決定に活用することで、単独では解決が難しい社会課題の解決や新たな事業機会の創出が可能になります。さらに、データの共有にとどまらず、AIが創出した知見や価値をエコシステム全体で活用する「AIスペース」を実現することで、産業横断の成長とイノベーションを加速します。
生成AIからエージェンティックAIへ ― 競争力を左右するデータ品質
生成AIからエージェンティックAIへと活用が進む中で、AIが参照するデータの「質」と「信頼性」は、意思決定の精度を左右する重要な要素になっています。業界や組織を超えて連携された高品質なデータを活用することで、AIはより高精度な分析・予測・判断を行い、企業の迅速かつ的確な意思決定を支援します。これにより、新たな事業機会の創出や競争力強化につながります。
AIスペースとは
データスペースは、参加者がデータ主権(※)を堅持しつつ、先端技術を組み合わせて信頼できる相手とデータを安全に連携・共有して新たな価値を創出しようとする取り組みです。ビジネス環境が加速度的に変わる今、持続的な企業価値向上を実現するには、データから得る「価値の質」と、意思決定や判断の「スピード感」をより高めることが求められています。それらのカギを握るのがAIです。Uvanceは、データスペースが持つ信頼と相互運用性、および高度化するAI技術を活用することで、企業が協力して価値を創出する協働空間を「AIスペース」と定義し、企業や社会への実装を目指しています。
※データ主権とは、企業や組織が自らのデータをどのように管理・利用・共有するかを主体的にコントロールする考え方です。信頼できる相手と安全にデータを連携することで、機密性を守りながらAI活用や新たな価値創出を実現します。
AIスペースを先行実践する富士通/Uvanceの3つの強み
富士通は、IDYX Trust InterconnectやCatena-Xとの接続実証を通じて、異業種・異組織間で安全かつ信頼性あるデータ連携を実現するための技術検証を進めています。実証で培ったトラスト技術や相互運用性に関する知見を活かし、製造・医療・モビリティ・サプライチェーン・金融分野など、様々な領域でのユースケース創出と、データスペースのビジネス価値の検証に取り組んでいます。また、企業のニーズに応じたアーキテクチャ設計やコンサルティングを通じて、将来的なデータスペースの構築・活用を支援し、データ駆動型社会の実現に貢献していきます。
1.国際基準化をリードするガバナンスとルール形成
急速に進化するAIや量子技術、通信分野などに対応し、企業横断の課題解決を支えるため、データスペースのルールメイキングに積極的に取り組んでいます。国際標準化機関や業界コンソーシアムと連携し、AI倫理やデータ主権などのガバナンスルールの形成を牽引。さらに、独自技術IDYX Trust Interconnectにより、欧州のCatena-Xなど国際的なデータスペースとの接続も実証済みで、これらの活動は国内外の専門機関からも高く評価されています。
2.異業種連携を実現するトラスト技術「IDYX Trsut Interconnect」
Uvanceは企業間の信頼あるデータ連携を支えるため、先端トラスト技術 IDYX Trust Interconnect(※)を開発しました。企業のデジタル証明書を国や業界を越えて相互運用可能にすることで、欧州のData SpaceであるCatena-Xへの接続実証にも成功しました。この技術は、真正性確認・プロトコル変換・証明書変換を通じて、分散型かつ安全なデータ流通を実現し、高く評価されています。
※IDYX Trust Interconnectとは、国や業界を越えた安全なデータ連携を支える富士通のトラスト技術です。異なる企業認証の仕組みやデジタル証明書を相互運用可能にすることで、企業はデータ主権を保ちながら、Catena-Xなどのデータスペースに信頼性高く接続できます。
3. 国際証明と相互運用性が支える信頼性
富士通は情報セキュリティ分野で ISO/IEC 27001などの国際認証を取得し、プライバシー保護で高く評価されています。さらに、独自技術「IDYX Trust Inetrconnect」は、欧州のCatena-Xとの接続実証に成功するなど、高度なトラスト技術とルールメイキング力を発揮しながら、国際的な相互運用性(※)に取組んでおり、これらの成果は、国際展示会や標準化団体でも紹介され、富士通の信頼性と技術力の裏付けとなっています。
※相互運用性とは、異なる国・業界・企業のシステムや認証の仕組みをつなぎ、安全にデータを連携できるようにする考え方です。データスペースでは、企業がデータ主権を保ちながら信頼できる相手とデータを共有するために不可欠であり、富士通はIDYX Trust Interconnectなどのトラスト技術により、国際的なデータ連携を支える相互運用性の実現を推進しています。
一社一業種では実現なしえない価値の創出へ
企業や業界を超えたデータ共有を通じて、ビジネスインパクトとソーシャルインパクトを同時に最大化します。従来のサイロ化を解消し、信頼性あるデータ流通を実現することで、サプライチェーンの最適化、需要予測の高度化、製品ライフサイクルの効率化など、競争力強化に直結する成果を創出。また、医療データの連携による診断精度向上や、環境データを活用した脱炭素化の推進など、社会課題解決にも貢献します。さらに、相互運用性とガバナンスを備えた仕組みにより、企業は安心してデータを活用でき、データ駆動型の意思決定が加速。これにより、持続可能な成長と社会価値の両立を実現します。
Uvanceが推進するAIスペース連携の9の取り組み
Uvanceはデータスペースの枠組みを通じて、国・業界団体・企業・パートナー・研究機関と連携し、薬品、サプライチェーン、コンサルティングなどの分野でデータ利活用による新たな価値創出を推進しています。ここで紹介する9の取り組みを通じて、オープンで信頼性の高いデータエコシステムを構築し、社会とビジネスの課題解決に挑んでいきます。
国の取り組み
フィジカルインターネット実現会議 医薬品ワーキンググループ
医薬品の品質維持と安定供給を目指し、製造拠点から調剤薬局・病院までのサプライチェーンで温度管理や理論在庫を可視化し、物流最適化に向けた共同輸送の実証実験を実施しています。
富士通は、SIP要素技術を活用して温度・荷物データを収集・標準化・交換し、温度トレースや共同配送、パレット輸送のシミュレーションを行うことで、医薬品物流の効率化を支援しています。
業界団体との取り組み
製・配・販連携協議会
加工食品や日用雑貨の物流効率化に向け、商品マスタや物流資材の標準化について議論を進めています。
富士通は、主催する流通経済研究所にSIP基盤を提供し、納品伝票エコシステムなど、物流効率化を支えるシステムを構築しています。
日本自動車部品工業会
災害などの有事に備え、サプライチェーン全体で情報を迅速に共有し、BCP対応の強化と効率化を図るため、FY25協調領域を定め、データプラットフォーム化に向けた業界調査を実施しています。
富士通は、この取り組みにおいてFY25有事SC管理情報の調査フェーズを受注し、プロジェクトを推進しました。
お客様とのアライアンス
国内大手食品メーカーを中心に、食品の調達領域で商流と物流データを標準化して連携する検証を実施し、業務改善効果があることを確認しました。
富士通は、既存のEDI統合基盤とSIP技術を活用し、商流・物流データを収集・標準化・交換するデータ基盤を構築・提供しました。
コンサルティング企業との取り組み
GTM/顧客経営層攻略
DIPデータ基盤を構築しながら初期診断を実施し、顧客の改善施策の進捗をモニタリング・レポーティングすることで、新たな打ち手機会の創出を目指しています。
富士通は、短期・中期の双方でビジネス拡大に向けた具体的かつプロアクティブな議論を社内外コンサルティングファームと連携しながら進めております。
パートナー企業との取り組み
幹線における共同輸送
SC円滑化/高度化/他社差別化
富士通のデジタル技術とeBASEの商品情報プラットフォームを組み合わせ、データ駆動型の戦略的協業を開始します。以下の4軸で企業の競争力を強化します。
協業による提供価値(ユースケースの例)
・リスク可視化: 原材料データと最適化技術で、供給網リスクを即座に特定
・価格変動対応: 原材料データと市場動向を連携し、コスト変動をリアルタイム予測
・売れ筋分析: 商品属性データで販売要因を深掘りし、ヒット商品を創出
・ESG対応: サステナビリティ情報の透明性を確保し、国際規制や投資家対応を支援
自社研究機関との取り組み
SC最適化・強靭化向けデジタルリハーサル
よくあるご質問
AIスペースとはなんですか?
AIスペースとは、データスペースにAI技術を組み込み、企業や組織を越えてデータとAIを連携させることで、新たな知見や価値を創出する共創基盤です。
データ主権や信頼性を保ちながら共有・連携されたデータをAIが学習・分析し、複数のAIエージェントが協働することで、複雑な社会課題やビジネス課題への対応、意思決定の高度化、新たな事業機会の創出を支援します。
データスペースとAIスペースの違いは何ですか?
データスペースは、企業や団体がデータ主権と信頼性を保ちながら、安全にデータを連携・共有する仕組みです。AIスペースは、そのデータスペースにAI技術を組み込み、連携されたデータをAIが学習・分析し、複数のAIエージェントが協働することで、新たな知見や価値を創出する共創基盤です。
産業データスペースとは何ですか?
産業データスペースとは、企業や業界を越えて産業データを安全に連携・共有し、サプライチェーン最適化、需要予測、脱炭素化、AIによる意思決定高度化などに活用するためのデータ連携基盤です。
富士通は、データ主権やトラスト、相互運用性を重視しながら、産業データスペースを通じて一社・一業種では実現しにくい価値創出を支援しています。
データ連携にはどのような技術が使われていますか?
データ連携には、ブロックチェーンなどの先端技術、IDYX Trust Interconnectのようなトラスト技術、デジタル証明書、真正性確認、プロトコル変換、証明書変換、データの収集・標準化・交換を行うデータ基盤技術が使われます。
これらの技術により、企業や業界を越えてデータ主権を保ちながら、安全で信頼性の高いデータスペースを構築し、AI活用や新たな価値創出につなげることができます。
データスペースとCatena-Xの関連性は?
Catena‑Xは、データスペースという“考え方”を、自動車産業向けに実運用レベルまで実装したものです。Catena‑X は「データスペースの代表的な実装例」で、 特に 自動車産業向けの分散型・産業データスペースに位置づけられます。
データスペースの具体事例はありますか?
富士通では、物流・製造・サプライチェーン分野を中心に、データ主権を確保しながら企業間で安全にデータを共有・活用できる「データスペース」の具体事例を推進しています。共同輸配送プラットフォームや食品業界の商流・物流データ連携、医薬品・化学品物流の情報共有、さらにはウラノス・エコシステムにおけるEVバッテリーデータ連携など、実証・提供を通じて社会実装を進めています。
関連サイト
Data & AI - Decision Intelligence で実現する経営の意思決定