GRB(Global Responsible Business)目標への対応
はじめに
気候変動は社会の持続可能性に影響を及ぼす地球規模の課題で、水や資源循環の課題とも密接に関連します。パーパスを実現するうえで地球環境保全に取り組むことは欠かせません。富士通グループは、バリューチェーン全体で環境負荷低減とリスク最小化を徹底し、またお客様と共に環境課題を解決していくことで持続可能な社会の実現に貢献します。

1.5℃目標に沿った温室効果ガス排出量抑制活動
ネットゼロ目標に向けた取り組み
富士通グループは、2020年度を基準に、2030年度までに事業活動における温室効果ガス排出量(Scope1,2)を、2040年度までにサプライチェーン全体の排出量(Scope3)を含めたネットゼロの実現を目指しています。この目標に向けて、Scope1ではエネルギーの脱炭素化やカーボンクレジットの活用を検討し、Scope2では2030年までにRE100を達成することを目標に、国内外で再生可能エネルギーの調達と利用拡大に積極的に取り組んでいます。国内では、全データセンター事業で使用する電力を2025年度までに100%再生可能エネルギーとします。加えてScope3においては、サプライチェーン全体のCO₂排出量の可視化を拡大し、カーボンニュートラルに向けた戦略や施策の支援を、多くの関係先と連携しながら進めていきます。これらの取り組みを通じて、富士通グループは持続可能な未来を築くためのリーダーシップを発揮し、社会全体にポジティブなインパクトを与えることを目指します。

目標達成に向けた取り組み
富士通グループの2024年度の排出量(Scope1,2)は、基準年度比45%削減となりました。グループ全体での再生可能エネルギー導入率は47%以上となり、Scope3についても製品の省エネ性能向上などにより43%の削減を達成し、着実に削減が進んでいます。
新たに国内の主要データセンターの1つを再生可能エネルギー100%としたほか、富士通オーストラリアでは風力発電のPPAのほかに電気自動車の導入も進めており、5台のEVと3カ所の充電ステーションを設置し、排出量削減に貢献しています。また、エネルギー市場運営者(AEMO)やアグリゲーターと連携し、電力需要のピーク時にデータセンターの非常用発電機を稼働させることで、大規模な化石燃料発電所の稼働を抑制する「デマンドレスポンス(DR)プログラム」を実施し、電力インフラの安定化にも寄与しています。このように、富士通グループは地球規模の課題に責任ある姿勢で対応し、持続可能な社会の実現に向けて積極的に貢献しています。


事業活動に伴う環境リスクの回避と環境負荷の最小化
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ビジネスを通じたお客様・社会の環境課題解決への貢献事例
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