ウェルビーイング
ありたい姿
一人ひとりが、自身の大切にしている価値観に向き合い、仕事と生活を通じて、未来の幸せに日々向かっている
2025年度目標
<ウェルビーイング>自身のウェルビーイング実現に向けて、具体的に行動している
-
理解浸透に向けて、ウェルビーイングに関するメッセージの発信
- 本人行動を促すためのウェルビーイングに関するメッセージの社内発信
- 富士通のウェルビーイングに関する実践と知見の社外発信
-
ウェルビーイングに関する指標開発
- サーベイ結果を踏まえ、ウェルビーイング実現に向けた地域・国単位での指標開発と施策への反映
<安全衛生>
- 重大な災害発生件数:ゼロ
富士通グループの考えるウェルビーイングとは
富士通では、マテリアリティ(組織が優先して取り組んでいく重要課題)の1つとして「人々のウェルビーイングの向上」を定めています。社会のあらゆる人々のウェルビーイング向上に貢献するソリューションやサービスを提供するとともに、それを実現する社員一人ひとりが持つ能力を最大限に発揮できるよう、ウェルビーイング向上のための施策を積極的に展開しています。
富士通グループの考えるウェルビーイングとは「一人ひとりが、自身の大切にしている価値観に向き合い、仕事と生活を通じて、未来の幸せに日々向かっている」状態です。一時的な喜びではなく、個人の人生における幸福感・充足感を重視し、多様な価値観を受容することが、富士通グループの持続的な発展につながると考えています。
このウェルビーイングを構成する要素として、富士通グループでは、キャリア実現のための成長(Career & Growth Well-being)、適正で公平な報酬(Financial Well-being)、他者や社会とのつながり(Social Well-being)、心身の健康(Health Well-being)という4つのカテゴリを重視しています。これらの要素が相互に影響し合い満たされることで、社員一人ひとりが仕事を通じて自己実現に向かい、自身の成長と充実を実感できる状態こそが、私たちが目指すウェルビーイングです。

注:富士通グループのウェルビーイング活動のテーマカラーは「マゼンタ・オレンジ」です。マゼンタは深い温かさと創造性を、オレンジは新たな展望に向かい常に前進することを表しています。
推進体制
ウェルビーイングの取り組みは、半期ごとに開催している「サステナビリティ経営委員会」において、活動進捗や目標達成状況の確認、新規活動の審議を行い、その結果を経営会議で報告しています。グローバルベースでの活動については、最高人事責任者(CHRO)が担当となり、PMO(CHRO室)が計画立案と推進を担います。また、各地域からリージョンリードが任命され、各地域での具体的な施策/活動を推進しています。

目標と実績
2030年までのウェルビーイング実現ストーリー
富士通グループでは、2030年のありたい姿「企業文化への融合と社会貢献」に向け、ウェルビーイングの実現に向けた3つのステップを定めています。2030年には、富士通グループの社員一人ひとりがウェルビーイングを実感し、その活動が社会全体のウェルビーイング向上に貢献している状態を目指します。これは、富士通グループが掲げるパーパス「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていく」ことの実現にもつながります。
現在、私たちは社員一人ひとりが自身の価値観を理解し、ウェルビーイングを実現するための具体的な行動を実践するとともに、同僚のウェルビーイングを尊重し、互いに支え合うことを目指しています。また、社員のウェルビーイング向上を支援する制度やプログラムを整え、その実践と知見を積極的に社内外に発信しています。

2024年度実績
1.ウェルビーイングの理解・浸透策の展開
ウェルビーイングセッションの実施(2024年9月、2025年3月)
富士通グループでは、ウェルビーイングに対する社員一人ひとりの理解を深めるため、社内セッションを定期的に開催しています。
2024年9月には、「みんなのウェルビーイングを考えよう~ジェンダー間で違いはあるの?編~」(オンライン参加:約470人、アーカイブ配信:約630人が視聴)を実施しました。このセッションでは、参加者それぞれにとってのウェルビーイングと、他者にとってのウェルビーイングの違いについて議論し、自身の価値観への理解を深めました。
2025年3月には、「みんなのウェルビーイングを考えよう~成長の機会を考えよう編~」(オンライン参加:約330人、アーカイブ配信:約150人が視聴)を実施しました。このセッションでは、自己成長とウェルビーイングの関係性について考え、ウェルビーイングを実現するための具体的な行動について意見交換を行いました。


国際幸福デーによせたメッセージのグローバル発信

2025年3月20日、国際幸福デーによせて富士通の平松CHROが富士通グループのウェルビーイング実現ストーリーに向けたこれまでの取り組みを振り返り、グローバル含む約12万人の社員向けにメッセージを発信しました。また、ウェルビーイングサーベイの分析結果から見えてきた、ウェルビーイング実感値が高い社員は自己実現への思いが強い傾向にあるとの考察を基に、私たちが実現したいウェルビーイングの状態についてもメッセージを発信しました。
2.データドリブンな可視化と分析
ウェルビーイングサーベイの実施
ウェルビーイングの影響因子の可視化、データ分析結果の人事施策への立案と展開を目的に、2024年11月~12月に海外を含む全富士通グループ社員にウェルビーイングサーベイを実施しました。
- 社員のウェルビーイング実感値を把握する。
- サーベイ結果を基に、ウェルビーイング向上のための施策を企画・実行する。
海外含む全富士通グループ社員に任意調査(有効回答数88,640人)
2024年11月~12月
全社サーベイの結果、ウェルビーイングの実感は、性別や職責等の属性に加え、リージョンや国によっても異なり、特に海外の社員においては日本とは異なる傾向が見られました。ウェルビーイングにおいて重視する項目も同様に多様であることが判明したため、今後も分析と考察をさらに深め、各リージョン・国に適した活用方法や、ウェルビーイング向上に繋がる施策を検討していきます。
実践と知見の発信

2023年のウェルビーイングサーベイ結果を基に、2024年10月4日に開催された「第6回 日経Well-beingシンポジウム」にて、「ウェルビーイングNo.1カンパニーを目指して ~ウェルビーイングと女性活躍~」と題して講演を行いました。富士通のウェルビーイングNo.1カンパニーに向けた戦略として、ジョブ型人事やWork Life Shift導入による多様な働き方、女性活躍推進の取り組みと課題、そして、それらがもたらすイノベーション創出への繋がりについて紹介しました。
注:Well-being Initiative:日本経済新聞社が公益財団法人Well-being for Planet Earth、有志の企業や有識者・団体等と連携して2021年に発足したInitiative。