ワールド・ビジョンと連携したフィリピンでのデジタル教育支援
― 教育格差・デジタル格差の解消に向けて ―
ワールド・ビジョンと連携したフィリピンでのデジタル教育支援
― 教育格差・デジタル格差の解消に向けて ―
富士通は、国際NGOワールド・ビジョン・ジャパンのご協力のもと、教育環境の向上を目指すプロジェクト「EduTech:Transforming Education with Technology」を推進しています。
この取り組みでは、フィリピンの東ビサヤ地域とマニラ近郊の6つの学校にICT(情報通信技術)を活用した教室を整備し、約2万人の子どもたちや、子どもたちを支援する教員へ、デジタル教育の機会を提供しています。
背景:教育とICTを取り巻く課題
フィリピンでは、貧困や災害等により、ICT教育環境の不足が課題となっています。教育現場では、カリキュラムは整備されている一方で、機器・教室の整備や教員研修が追いつかず、十分に活用できない地域も少なくありません。
また家庭でも、端末や安定したインターネットを確保できない世帯が多く、放課後の学習が難しい状況があります。特に地方部では学校・家庭の双方で格差が生じ、子どもたちがデジタルスキルに触れる機会が限られ、将来の就業機会にも影響し得ます。
教室整備から学びの定着へ:マラボン市・タクロバン市への包括支援
富士通はワールド・ビジョンと連携し、都市部のマラボン市と地方部のタクロバン市の双方で、子どもたちの学びを「場の整備」だけで終わらせず、授業として定着させるところまで見据えたICT教育支援を進めています。具体的には、ICTルームの新設・改修を軸に、デスクトップPCや周辺機器、タブレット端末等の提供、教員向けのICT研修、さらに学習成果を発表・共有するイベントの実施までを一体で行い、子どもたちが初めて機器に触れる入口から、日常的に活用して表現できる段階へとつなげる仕組みを整えました。
マラボン市では、既存教室の改修を通じて、子どもたちが安心して学べるICT学習環境を整備しました。整備後にはICT Dayを開催し、生徒たちが自ら作成した資料やコンテンツを用いて発表を行うなど、学びの成果を“見える形”で共有する機会を設けています。こうしたアウトプットの場をつくることで、学習意欲の向上だけでなく、プレゼンテーションや協働制作といった実践的な力の育成にもつなげています。
一方、タクロバン市では、地理的・経済的要因から教育機会へのアクセスが限られがちな状況を踏まえ、ICTを活用した学びの継続と、将来につながる基礎的なデジタルスキルの形成を後押ししています。現地に、ICTルームを新規建築し、学校関係者や保護者、地域の方々が参加する引き渡し式を開催しました。新しい学びの拠点の完成を地域とともに祝うことで、設備を「置く」だけでなく、日々の授業で使い続け、次の世代へと学びをつないでいくための共通理解と期待感を育んでいます。設備の提供にとどまらず、学校と地域が一緒になって活用していく土台をつくることで、継続的に学びが根付くことを目指しています。
富士通は、ワールド・ビジョン・ジャパンおよび地域社会と力を合わせることで、子どもたちと教師の実情に即したICT教育支援を形にし、現場の声に寄り添いながら取り組みを深めてまいります。
富士通は今後も、教育格差とデジタル格差の解消に向けて、地域とともに学びを育て、子どもたちの可能性が広がり続ける道を支えていきます。