サステナビリティとは:用語解説
サステナビリティとは
サステナビリティ(sustainability)とは、「持続可能性」と訳され、人間社会と地球環境が良好な関係を保ちながら共存、発展しようという考え方のことです。SDGsが世界共通の目標となって以降、企業活動分野で多く用いられており、利益を追求するだけではなく、地球環境や社会にも配慮したサステナビリティな経営を実施することが重要になっています。
サステナビリティの背景と重要性
今日浸透するサステナビリティの考えは、1960年代から1970年代まで遡ります。大量生産・大量消費・大量廃棄型の市場が形成される時代、飛躍的な経済成長を遂げる先進諸国と、貧困からの脱却が急務な発展途上国間で公害をめぐり対立が起こります。この社会問題に対し、次第に、環境保全の視点を持つ重要性が問われ始めます。1987年、国連の「環境と開発に関する世界委員会」において、「持続可能な開発」という概念が提唱されました注1。以降、社会の負荷をマイナスからゼロに削減することを基本とするサステナビリティは、SDGsやカーボンニュートラルといったグローバルスタンダードの目標により、広く認識されるようになりました。
また昨今では、サステナビリティを一歩進めた考え方として、企業活動の影響をプラスの方向へ導く「ネットポジティブ」が、持続的な価値を生み出す先進的な取り組みとして注目されています。
注1:環境省「環境と開発に関する世界委員会(ブルントラント委員会)報告書 -1987年- 『Our Common Future(邦題:我ら共有の未来)』」
サステナビリティとSDGs/ESG/CSRの違い
この概念の実現に関連する用語をいくつか紹介します。
●SDGsとは
2015年国連が採択した「持続可能な開発⽬標(Sustainable Development Goals)」のことです。先進国・途上国すべての国を対象に、環境・経済・社会が抱える問題を解決し、バランスが取れた社会を⽬指す世界共通の⽬標です。SDGsでは「誰一人取り残さない」という原則が重要視され、2030年を⽬指して明るい未来を作るための17のゴールと169のターゲットで構成されています。環境省によれば、「SDGsの根幹にある『持続可能な開発』とは、将来世代のニーズを損なわずに、現代世代のニーズを満たす開発」のことといいます。 気候変動や格差などの幅広い課題の解決を⽬指し、⻑期的な視点でのニーズが含まれています。
これら壮大な目標の達成には、企業それぞれの取り組みが不可欠です。SDGsは企業が成長し続けるためにも欠かせない事項として、自社の経営・事業戦略と結びつけながら、推進されていくことが期待されています。
●ESGとは
環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字をとった用語で、企業や投資家が長期的な成長に向けて考慮すべき3要素です。投資評価はこれまで、企業の業績や経営状況などの財務情報が使われていたのに対し、ESG投資においては、環境配慮の取り組みや社員のワークライフ・バランスなどの⾮財務情報を加えた、企業の社会課題への対応と企業価値のバランスが評価の基準となります。2010年代、各企業はステークホルダーに対し、ESG要素を含むサステナビリティレポート(報告書)を開示し、その後SDGsの活発化を後押しすることになりました。
●CSRとは
Corporate Social Responsibilityの略で、「企業の社会的責任」と訳されます。厚生労働省によれば、「企業活動において、社会的公正や環境などへの配慮を組み込み、従業員、投資家、地域社会などの利害関係者に対して責任ある行動を取るとともに、説明責任を果たしていくことを求める考え方」です。2000年代は、環境報告書とともにCSRレポートがサステナビリティレポートの前身として役割を担っていました。
これらの根幹にある概念がサステナビリティ(持続可能性)です。サステナビリティは、時代を重ねるごとに、CSR、ESG、SDGsなどを包含しながら、社会課題解決と企業成長を両立させる経営戦略として成長してきたといえます。
富士通が取り組むサステナビリティとは
ネットポジティブを追求するサステナビリティ経営の推進
富士通は、「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にする」というパーパスのもと、環境・社会・経済の視点から責任ある事業活動を通じた社会課題解決に真摯に取り組んでいます。「地球環境問題の解決」「デジタル社会の発展」「人々のウェルビーイング向上」の3分野にテクノロジーを駆使し、持続可能な社会の実現への貢献する価値をお客様・社会に提供します。また持続的な発展を可能にする土台「テクノロジー」「経営基盤」「人材」を強化し、新たなビジネスモデルやイノベーションの創出を支えます。
富士通は、社会情勢やビジネスの変化を踏まえ、従来のCSR活動を発展させ、サステナビリティの枠組みを「グローバルレスポンシブルビジネス(GRB)」として再設定しました。2026年3月期末までの目標達成に向けグローバルで活動を推進するGRBは、現在はサステナビリティ経営の深化に伴い、2030年を見据えた「マテリアリティ」に統合し、その進捗管理もマテリアリティの中で行われています。
さらに富士通は、企業活動で社会や環境へのポジティブな影響を積極的に生み出す「ネットポジティブ」なビジネスアプローチを推進しています。ネットポジティブとは、企業活動による「ネガティブインパクト」を減らすだけでなく、社会や環境に対して積極的に「ポジティブインパクト」を与えることを目指す考え方です。
これらサステナビリティ経営の実践を通して得た知見は、事業に融合し、お客様のサステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)に寄与していきます。
よくある質問
Q.サステナビリティとSDGsの違いは何ですか?
A.サステナビリティは「持続可能性」に関する理念や考え方そのものを指します。一方、SDGsは、その理念を国際的に具体化した行動指針であり、17の目標と169のターゲットを通じて、企業や社会が取り組むべき課題を示しています。
Q.サステナビリティの3つの柱は何ですか?
A.サステナビリティは「環境」「社会」「経済」の3つの柱によって構成されています。これらは相互に関連しており、どれか一つでも欠けてしまうと持続可能性を保つことは困難です。3つの柱をバランスよく調和することで、企業は持続可能な社会の実現に貢献することができます。
Q.なぜ企業にとってサステナビリティが重要なのですか?
A.企業にとってサステナビリティの重要性は年々高まっています。社会や環境に対する責任を果たすことは、企業の持続可能な発展に欠かせない要素だからです。
富士通は前述のように「地球環境の解決」「デジタル社会の発展」「人々のWell-beingの向上」という必要不可欠な貢献分野と、「テクノロジー」「経営基盤」「人材」という持続的な発展を可能にする土台からなるマテリアリティを定め、持続可能な社会の実現への貢献に努めています。
こうした富士通の取り組みと進捗状況について、「サステナビリティデータブック」として環境・社会・ガバナンス分野を一つの冊子にまとめて報告しています。これにより、国際的な情報開示基準に対応しつつ、透明性と信頼性の向上を実現しています。